【高校発みやざきSDGs】-8-高鍋農業高(上) 持続可能な農業理解

 17品目で認証を取得できた高鍋農高の「ひなたGAP」の審査時の様子

 本校では、次世代農業経営者及び関連産業技術者の育成に関する取り組みの一つとして、GAP(農業生産工程管理)やHACCP(食品衛生管理)教育を通した安全・安心で持続可能な農業を実現する力の育成を図っている。

 1年生では、科目「農業と環境」で、GAPやHACCPに関する基礎学習に取り組むことにより、その仕組みを理解し、安全・安心な農業生産に対する意欲や関心を高めている。2・3年生では、信頼される農場管理を目指して農場内の整理整頓や肥料の適正使用はもとより、食品の安全や生産工程管理について記録するなど農場管理手順の「見える化」に取り組んでいる。

 また、GAP、HACCP学習を通して農場に隠れている危険を察知し、それが起こすかもしれないリスクを考える。そして、それにどう対応すればよいかを農場のルールや手順にまとめ、改善を続けていくなど各農場や加工室での実践を踏まえ、仕組みや手法について理解を深めている。

 さらには、リスク評価及びその対策をまとめる授業では、生徒の主体的で創造的な発言が聞かれるなど思考力の向上にもつながっている。GAPについては、玄米やトマトなど4品目のASIAGAPと17品目でひなたGAP(宮崎県版GAP)の認証を取得できた。これらの取り組みを通して、GAPやHACCPを正しく理解する力、安全・安心な農業を実践できる力、HACCPに沿った衛生管理を実践できる力の習得につながっている。(主幹教諭・立野秀行)

=日曜日掲載=

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