【ダイキンオーキッドレディス】今季2勝目の小祝さくら ヒール席巻の新日本プロレスにモノ申す!

前回に続き、レインメーカーグッズで優勝を祝う小祝さくら(母・ひとみさん提供)

ゴルフ界の〝女レインメーカー〟の胸中は――。国内女子ツアーのシーズン再開初戦「ダイキンオーキッドレディス」最終日(7日、沖縄・琉球GC=パー72)、2打差の3位から出た小祝さくら(22=ニトリ)が68をマークし、通算14アンダーで逆転の今季2勝目を飾った。「2日目か、3日目の気分で回っていました」といつも通りのほんわかムードだったが、大好きなリング上の争いについてはズバッと不満を口にした。

強さを見せつける貫録の優勝だった。V争いのライバルは4年ぶりの2勝目を目指す森田遥(24=新英HD)やルーキーの西郷真央(19=大東建託)。優勝争いの経験では2人を圧倒している小祝は中盤以降にジワジワと上位に迫ると、森田と並んで首位タイで迎えた最終18番パー5でバーディーフィニッシュ。測ったように72ホール目で今大会初めて単独首位に立ち、その瞬間に優勝が決まった。

スタート前に母・ひとみさんからラインで「賞金女王になる覚悟を持って行ってこい」と気合を入れられたが、プレー中は「そういうことを考える時間はなかったですね」。誰もが緊張するはずの最終日最終組にも「日曜日の感覚がなくて、最終日という気がしないというか、2日目か、3日目みたいな気分でした」と重圧はほとんど感じていなかった。

賞金女王は自ら掲げた今年の目標だが「達成できないと死ぬとかではないので、プレッシャーはないですね」。決して冗談を言っているわけではない。この日の前半は雨風に見舞われたが「朝から曇りの日はやる気が出ないんですけど、その中では集中してできたと思います」とマイペース発言を繰り返した。

そんな小祝も最近の新日本プロレスについて話を向けると、言葉に力を込めた。「最近、ヒールが多いんですよ」と明らかに不満げな表情。大ファンのオカダ・カズチカ(33)は6日の「NEW JAPAN CUP」の1回戦で敗退。それ以外にも、EVIL、ジェイ・ホワイト(28)、グレート―O―カーンらヒールの活躍が目立つ最近の戦いには、少々ご立腹のようだ。

賞金女王とともに目標とする「年間3勝」は一昨年末に本紙で対談した際にオカダに誓った約束。昨年はコロナ禍で試合数が激減する中で1勝を挙げたものの、約束を果たせなかったことを悔しがった。

初優勝や2勝目と同じように、今回もガッツポーズはなく「ずっとしないと思います」。会見ではそう口にしたが「メジャーで勝ったらかな、う~ん」と初披露のタイミングを探っている節もある。前回Vから恒例となった?優勝祝いのレインメーカーポーズも、ちょっぴり上達。静かな勝利を重ねる小祝が国内メジャー初制覇で、オカダばりの華麗なガッツポーズを決める日も決して遠くはなさそうだ。

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