【ノア】“野獣”藤田が怒りの指名受諾 拳王とのナショナル王座戦で「先輩」の敵討ちだ

藤田(左)と拳王はカシンを踏みつけながらヒートアップ

“野獣”藤田和之(50)が王者制裁に立ち上がった。ノアのGHCナショナル選手権(7日、横浜武道館)は王者の拳王(36)が悪魔仮面ことケンドー・カシンを退けV6に成功したが、次期挑戦者に指名された藤田は王者の“蛮行”に大激怒。謎の覆面戦士による襲撃が続いた同王座戦線は、ますます混迷を極めそうだ。

常日頃から「先輩」と慕うカシンが拳王に挑んだナショナル王座戦で、藤田はセコンドとして声援を送った。その悪魔仮面はラフ攻撃や得意の関節技を使って王者を追い込んだが、最後はハイキックからのPFS(ダイビングフットスタンプ)2連発で惜敗。試合後、肩を落とす野獣に「次の挑戦者はお前だ」と、王者から指名が入った。

これを受けてリングに上がると、大の字の先輩を踏みつける拳王の姿が。怒りのあまり思わず自分も踏みつけてしまったが、カシンから「夢ってかなわないもんなんだな。俺の夢は託した」と肩を叩かれると「そういうことです」と対戦を受諾した。

その後、本紙の取材に応じた藤田は「先輩を踏みつけたのは本当に許せない。制裁ですよ。試合の最後も(PFSで)踏んづけてたじゃないか。子を持つ者として、本当に許せませんね。教育しないと。俺も踏んでた? そんなわけないでしょ。踏んでない、踏んでない」と怒りをにじませた。その場にいた悪魔仮面から改めて「いや、藤田君、踏んでたよ。夢は託した」と告げられるや、大きくうなずいた。

せっかくなので、この試合まで海賊男や白覆面男など謎のマスクマンが拳王を襲い続けた件をカシンに聞くと「だからなんで俺に聞くんだって。知らないよ、知らない。今後? だから知らないって。藤田君は正々堂々、正面から行けば勝てる」。すると藤田は「俺を指名したっていうことは、そういうことだ」と不穏な言葉を残して姿を消したが…。まだまだ王者に安息の日が訪れることはなさそうだ。

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