今季の開幕投手 ヤンキース、メッツなど4球団がすでに決定

レギュラーシーズンの開幕戦を「重要な一戦」と捉えるか「シーズンの162分の1」と捉えるかは意見の分かれるところだが、開幕投手に指名されることが先発投手にとっての名誉であることに変わりはない。2021年シーズンの開幕まで4週間を切り、チラホラと開幕投手が決定したチームも現れ始めている。日本時間3月8日時点では、ヤンキース、マリナーズ、メッツ、カージナルスの4球団がすでに今季の開幕投手を発表している。

ヤンキースは2年連続でゲリット・コールを開幕投手に指名。コールはパイレーツ時代の2017年にも開幕投手を務めており、通算3度目となる。昨季の開幕戦は6回表途中で降雨コールドとなったが、コールは前年王者のナショナルズを相手に5回1安打1失点の好投を見せ、完投勝利をマーク。マックス・シャーザーとの投げ合いを制した。ヤンキースの歴史上、2ケタ奪三振を記録した開幕投手はおらず、コールが初の達成者となるか注目される。

マリナーズはエース左腕のマルコ・ゴンザレスが3年連続3度目の開幕投手を務める。2009年から10年連続でフェリックス・ヘルナンデス(現オリオールズ)が大役を担っていたが、ゴンザレスがその連続記録に終止符を打ち、現在に至っている。マリナーズでゴンザレスより多く開幕投手を務めた投手はヘルナンデス(11度)、ランディ・ジョンソン(6度)、ジェイミー・モイヤー(4度)の3人だけである。

メッツはエース右腕のジェイコブ・デグロムを3年連続3度目の開幕投手に指名した。3年連続はヨハン・サンタナ(2008~10年)と並ぶ球団史上3位タイの記録であり、これを上回るのはトム・シーバー(1968~77年=10年連続)とドワイト・グッデン(1988~91年=4年連続)の2人だけ。昨季は5回1安打無失点の好投ながら打線の援護がなく、勝利投手になれなかったが、2年ぶりの開幕戦白星を手にすることはできるだろうか。

カージナルスは昨季に続いてジャック・フラハティに開幕投手を任せる(2年連続2度目)。昨季は7回6安打2失点の好投でチームを勝利に導いた。なお、26歳の誕生日を迎える前に開幕投手を複数回務めるのは、カージナルスではジョー・マグレーン(3度)、ディジー・ディーン(3度)、リー・メドウズ(2度)、ジョニー・ラッシュ(2度)に続いて5人目の快挙である。

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