【シリーズ 高齢者の住まいの選び方Vol.5】コロナ禍で孤立?! 介護施設から高齢者住宅へ住替えるワケ

サ高住「グランドマスト八幡山」のモデルルーム

連載企画『高齢者の住まいの選び方』では、高齢者向け住宅や老人ホーム等を紹介している「プラスライフ高齢者住まい相談室」にインタビューしました。

長引く新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、介護施設の入居者のなかには、高齢者向け賃貸住宅へ移る人たちが増えているようです。

一体、どうしてでしょうか。プロの相談員に聞いてみました。

第5回『コロナ禍で孤立?! 介護施設から高齢者向け住宅へ住み替えるワケ』

Q. 今年1月の緊急事態宣言以降の変化は?

先日も有料老人ホームに入居中の女性(80代)から、こんなご相談がありました。

「最近は家族にもまったく会えなくなったことが、一番苦しいです。自分の意向を受け入れてくれる施設があるなら、移れないものでしょうか」

2度目の緊急事態宣言が発令されてから再び、有料老人ホーム等の介護施設の入居者が施設を退去し、サービス付き高齢者向け住宅(通称:サ高住)に住み替える動きが出てきました。

「家族に会えないのが一番苦しい」

いま多くの介護施設では感染予防のため、館内の衛生管理の徹底に始まり、来訪者との面会や外出、外泊なども一切禁止という厳しい対策が行われています。

そのため、家族に会えないなど自由がなくなり、束縛を嫌がって住み替えを求める人たちが増えてきました。

高齢者向け住宅なら、外出や面会なども制限されず、自宅と同じように自由に生活できることから、住み替え先に選ばれているのです。

ご紹介している高齢者向け住宅では、マスクの着用をはじめ、館内の消毒、食堂で間隔をあけて座るといった感染予防対策はしっかりと行われ、その点は安心して暮らせるよう管理されています。

Q. なぜ住み替え先が「サ高住」なのですか?

サ高住「グランドマスト八幡山」の食堂

サ高住は、認知症の方の入居は難しいですが、要介護度が特段に重くなければ、介護施設とある程度同じように生活できるからです。

サ高住には、安否確認や緊急通報などの生活支援サービスがあり、食堂が併設されていることも多いので、安心して暮らすことができます。

安否確認等の生活支援や食堂などに安心感

どのような住まいを選択すべきかという問題は、家族との面会にとどまらず、一人ひとりの生き方そのものでもあるでしょう。

私たちがお伝えしてきた情報は、ご家族やご自身の老後の住まい選びのために活かしていただければと思います。

■取材協力:「高齢者住まい相談室」の相談員の皆さん(写真付き)

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