菅義偉首相(72)の長男正剛氏による総務省幹部への接待疑惑をめぐって8日、参院予算委員会で議論が交わされた。
立憲民主党の小西洋之参院議員(49)は東北新社の接待における正剛氏の役割を疑問視。「首相の長男は接待要員だったのではないのか」と政府を質した。
武田良太総務相は「菅氏(長男のこと)の存在が大きな影響を及ぼしたかは事実の確認ができていない」と明言を避けたが、小西氏は「何も答えていない」とピシャリ。重ねて菅首相に同じ質問をするも、菅首相は「私は会社のことについてまったくわかりません。接待要員が何なのかを答えるべきではない」と回答を避けた。
次に菅首相と正剛氏が総務省幹部らが処分を受けた後にどんな会話をしたかが明らかになった。菅首相は「長男から私に対して『申し訳ない』という電話があった。それ以外についてはまったく話していません」と会話を認めた。
さらに小西氏が菅首相の政治責任を問い詰めた。菅氏は「申し訳なく思っている」としつつも、「長男は結婚して子供がおり、別個の生活を営んでいる。そういう意味で別人格と申し上げた」と過去に発言した「別人格」を強調した。
これらのやり取りにネット上では「総理を窮地に追い込む素晴らしい質疑でした」「この国難に、菅総理の息子ガー? やること違うだろ」と賛否が寄せられている。
NTTから総務省への接待も明らかになっており、この日、幹部職員が更迭となっている。疑惑の全容解明が待たれる。