分譲マンション販売を展開、近年は休眠状態だった(株)じゅう(福岡市)が破産

 (株)じゅう(TSR企業コード:870252640、法人番号:5290001008042、福岡市中央区薬院3-16-26、設立1983(昭和58)年1月、資本金5000万円、山端勉社長)は2月24日、福岡地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には平岩みゆき弁護士(けやき通り法律事務所、同市中央区警固2-18-7、電話092-712-0266)が選任された。
 負債総額は約57億3000万円。

 「JGMマンション」シリーズの分譲マンション販売を手掛けていたJUグループの1社で、当社を中心に複数の関連会社でグループを形成していた。マンションデベロッパー事業を展開し、分譲マンションのほか商業ビル等も手掛け、福岡を中心に九州全域に営業エリアを拡大。ピーク時の1997年12月期には約128億円の売上高を計上し、地場有数のマンションデベロッパーに成長していた。
 しかし、その後は販売の伸び悩みで不良在庫を抱え、当社を含むグループの金融債務が膨らみ財務内容が悪化していた。2003年には取引金融機関から役員が入り、再建を目的に当社のマンションデベロッパー事業をはじめとするグループの事業を(株)ジェイジーエム(TSR企業コード:870374591、同所)に一元化。同社が新たなグループの中心となり、当社は2004年10月、ジェイジーエムに事業を移管した後は、休眠状態となっていた。
 その後、ジェイジーエムは金融機関主導で再建を進めていたが、業績は回復せず事業継続が困難となり2007年11月、破産を申請していた。

© 株式会社東京商工リサーチ