ジェンダー平等実現を 宮崎市で海外事例報告

海外経験を基に、ジェンダー平等社会の実現を語った田代芽衣さん(左)と北園さつ紀さん

 社会的性差(ジェンダー)の差別がない社会の実現を考えるトークイベントは7日、宮崎市の市男女共同参画センター「パレット」であった。「私が見た世界のジェンダー」と題し、国際協力機構(JICA)で海外派遣経験がある同市の女性2人が、パネリストとして現地の体験を披露。国内外の現状に理解を深めた。
 8日の国際女性デーに合わせて同センターが主催。18人が来場した。新型コロナウイルス感染拡大防止策として動画投稿サイト「ユーチューブ」でも生配信し、約10人が視聴した。
 パネリストはラオスへ看護師として派遣された田代芽衣さん(40)と、タンザニアでエイズ啓発に携わった北園さつ紀さん(38)。田代さんは「性別による家事の役割分担などがなく、病院職員の男女比も均等だった」と振り返った。一方、北園さんは「女子生徒が妊娠すると強制的に退学となっていた」と、厳しい状況を語った。
 2人は「『男女はこうあるべき』という固定観念を取り払うことが重要。いろんな生き方を認められる寛容な考え方が広まってほしい」と願っていた。

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