「公正期待できぬ」郷原信郎元検事が不出馬! 〝ポスト案里〟を巡る参院広島補選は大混迷

郷原信郎氏

河井案里氏(47)の当選無効に伴う参議院広島選挙区の再選挙(4月25日投開票)を巡り、与野党の「仁義なき戦い」が大混迷している。

自民党は〝ポスト案里〟に新人で元経済産業省職員の西田英範氏(39)の擁立をいち早く決め、日本維新の会、れいわ新選組なども候補者選定を急ピッチで進めている。

立憲民主党がラブコールを送っていた〝権力と戦う弁護士〟として知られてメディアでも活躍中の郷原信郎弁護士(66)は9日、オンライン会見で「立候補しない」と正式に表明した。

郷原氏は不出馬の理由を〝激ヤセ保釈〟で話題を集めた河井克行被告(57)、案里氏の夫婦などから、現金を受け取った地元の首長らが、刑事処分を受けずに自民党の西田氏陣営の選挙活動に参加している状況を厳しく批判。「本来公民権停止になるべき人たちであり、被買収者側を選挙に関わらせないようにすべきだ」と主張した。

立民は告示が来月8日に迫る中で、郷原氏の擁立に失敗し、知名度のある有力な候補者を擁立出来るのかは不透明だ。この日、国会内で会見した福山哲郎幹事長(59)は「地元県連と話をしながら、〝密〟な中で一日も早く候補者を決めたいと思います」と話すのが精一杯の様子だった。

政界関係者は「自民党には逆風の補選。野党第一党の立民が、郷原氏を擁立できていれば、勝てる選挙と見られていた」と話す。果たして注目の補選、地元有権者はどういう判断を下すのか。

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