新年度県負担10億3700万円 長崎港2バース化事業

 長崎県は9日、国直轄で本年度から新規事業化された長崎港松が枝埠頭(ふとう)の2バース化事業で、新年度の県負担金として10億3700万円を一般会計当初予算案に盛り込んだと明らかにした。
 県議会環境生活建設委で、前田哲也委員(自民)の質問に平岡昌樹港湾課長が答えた。
 2バース化で大型船2隻の接岸が可能になる。16万トン級の客船に対応できる410メートルの新しい岸壁や臨海道路などを6年かけて整備する。国土交通省長崎港湾・空港整備事務所によると、本年度事業費は1億9千万円(うち県負担6982万5千円)で、設計や施工検討を終えた。新年度については、国の予算成立前のため確定していない。
 県港湾課と同事務所によると、現在、岸壁の新設で移転が必要となる造船事業者2社などと交渉、調整を進めており、新年度の予算には移転補償費などが含まれるという。
 国は大型船が航行できるように海底を掘る航路浚渫(しゅんせつ)事業も進めており、新年度の負担金として、県は当初予算案に1億9550万円を計上している。

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