五木ひろしと岸部一徳の贈る言葉 東映・岡田裕介さんお別れの会

岸部一徳

昨年11月18日に急性大動脈解離で死去した東映グループ会長の岡田裕介さん(本名・岡田剛=享年71)のお別れの会が10日、都内ホテルで行われた。

歌手の五木ひろし(72)と俳優の岸部一徳(74)は東映を通じ、贈る言葉(原文ママ)を次のように発表した。

「突然の訃報を聞き、いまだに信じられない気持ちで一杯です。裕介さんとは彼が俳優としてデビューした頃、ドラマの現場でお会いしました。私も東映さんにはこれまでに多くの作品に出演させていただき、裕介さんとの想い出も語りつくせないほどにあります。俳優からプロデューサーそして社長、会長と大きく成長された姿をいつもそばで見ていました。二年前、古希の誕生日会でお会いしたのが最後になりました。裕介さんと出会ったこと、そして東映株式会社さんと色んな付き合いをさせていただいたこと、一生の宝物です。心からご冥福をお祈り申し上げます」(五木ひろし)

「初めてお会いしたのは裕介さんの俳優時代でしたね。僕は音楽から俳優に成りたての新人でした。その時の裕介さんを見て『芝居をしているようには見えない。普通で飄々と誰よりも輝いている』いつかそんな俳優になりたいと思ったのです。後にお会いした時『あんたは芝居しないねー』と楽しそうに言ってくれましたね。嬉しかったです。肩書きがどんなに大きくなってもいつも優しさとユーモアが溢れている人でした。僕はあなたが大好きでした」(岸部一徳)

岡田さんは1970年代に映画「赤頭巾ちゃん気をつけて」など俳優として数々の作品に出演。プロデューサーとしても、高倉健さんと吉永小百合が初共演した「動乱」(80年)などを手掛けた。88年に父親の故岡田茂さんが社長だった東映に入社。2002年に同社社長に就任し、14年から東映グループの会長を務めていた。

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