【新型コロナ】横浜市、高齢者施設でコロナワクチン訓練 優先接種へ医師らが手順確認

新型コロナウイルスワクチン接種の訓練をする入居者や医師ら=10日、横浜市青葉区の特別養護老人ホーム「わかたけ青葉」

 新型コロナウイルスワクチンの接種に備え、横浜市は10日、同市青葉区の特別養護老人ホームで施設接種の模擬訓練を行った。市は高齢者施設での接種を優先して行うとしており、医師らはホーム内に設けられた会場で入居者の体調に注意しながら手順を確認した。

 訓練が行われた特別養護老人ホーム「わかたけ青葉」では、入居者20人をはじめ、嘱託医や施設の看護師、職員ら計約30人が参加。

 城博俊副市長ら市の関係者も見守る中、医師と看護師がワクチンを乗せたワゴンとともに会場内を移動し、問診などを含めて接種までの手順を一つ一つ確認していった。当日熱が出たとの想定で入居者一人の接種を見送ったほか、寝たきりの人には居室で対応した。

 訓練後を終えた竹田一雄理事長は「入居者も素直に対応し、思った以上にうまくいった」と評価。同ホームでは入居している約100人が対象となることから、「接種を何回かに分けて実施すると時間的制約が出てくる」と課題を挙げた。

 市健康福祉局の松本均部長は「現状は感染防止に取り組む施設職員の負担が大きい。ワクチン接種で負担が軽減して元通りの生活が送れるようにしたい」と話した。

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