故三浦春馬さん代役務めた海宝直人 次作舞台を前に「改めて奇跡だな」

左から海宝直人、浜田めぐみ、渡辺徹

戦時中、時代に翻弄された日系家族の実話を元にしたミュージカル「アリージャンス~忠誠~」の最終舞台稽古が、初日前日の11日、都内であり、日系人姉弟役の濱田めぐみ(48)と海宝直人(32)らが囲み取材に応じた。

劇団四季の看板女優を長年務めた〝ミュージカル界女王〟濱田でも、コロナ禍の稽古はキツい。

「マスクをしてお芝居の稽古、そしてソーシャルディスタンスを保ちながらのスタンバイっていうのが、我々それと真逆のところにいる芸術なので、これが舞台稽古ギリギリまで続いていたということがかなり結構なハードルだった」

おまけに歌わなくてはいけない。

「ほとんどのマスクを試して、どれが一番歌いやすいかとか、あと歌うときに呼吸が苦しくなるので、いかに二酸化炭素出しつつ酸素を吸いつつ、見えない所で呼吸したりとかしながら…。普段のお稽古よりも二倍三倍労力がかかった」

海宝は「高地トレーニングみたいな感じでしたね。(中略)ホントに死にそうでしたよね。もうみんなヒーヒー言いながら…。改めて奇跡だな」と振り返った。

「僕自身も、これまで中止になった作品とか、公演回数が少なくなってしまった作品もあるので、そういった中でこうして初日を間もなく迎えられるっていうのは、とても特別なことなんだなってのを改めて感じますね」としみじみ。

海宝はさる1月、ミュージカル「イリュージョニスト」に主演。昨年7月に急逝した故・三浦春馬さんの代役で、これには濱田も出演した。ただ、当初は1月18~29日の全17公演のはずが、コロナ禍の影響で、実施されたのはラスト3日の計5公演だけ。海宝はこのことに言及したのだ。

「アリージャンス」は28日まで東京公演、4月17、18日が名古屋、同23~25日が大阪公演の予定。今のところ緊急事態宣言延長の影響はない。

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