2分早帰りで処分が物議 「厳しすぎない?」「フレックス導入は?」 船橋市教委に聞いてみた 【急上昇ニュースのウラ】

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船橋市役所

 「帰りのバスに間に合うように」と、定時の終業2分前に帰る行為を繰り返していた女性職員(59)を船橋市教委が減給処分にした問題が物議を醸しました。「処分は当然」との意見の一方、「たった2分で処分は厳しすぎるのでは?」「フレックスタイム制を導入しないの?」などと対応に首をかしげる人も続出。こうした疑問を市教委にぶつけました。

◆電話で意見「ひっきりなし」

 今月10日に減給10分の1(3カ月)の懲戒処分を受けたのは、同市教委の出先機関の課長補佐級職員で、2019年5月~今年1月に計316回、早帰り。勤務管理ICカードの代理打刻を他の職員に頼みました。バスの出発は定時の2分後で、バス停までは徒歩3~4分。次の出発は30分後だったということです。市教委は規定に基づき、減給と別に約13万7千円の返還も求めました。

 このニュースが報じられると、ネット上で大きな波紋を呼びました。さらに発表の翌11日には、市教委に電話による意見が「ひっきりなし」に寄せられました。

 これらの声の中には、「一般サラリーマンから見ると(連日の早帰りは)実にうらやましい話」「時間を守ることは社会の最低限のルール」などと厳しい声もありましたが、市教委の判断を疑問視する声も数多く寄せられています。

 疑問は大きく分けて二つ。「たった2分で処分は厳しくない?」というものと、「フレックスタイム制を導入するなど、勤務時間をもっと柔軟にできないの?」というもの。

 まず、前者の疑問に対して市教委は「公共の利益のために勤務し、高い社会規範が求められる公務員だから、勤務時間は守らなければならない」と強調。この職員が勤務管理担当で、他にも3人の職員が同様の早帰りを行っていたことを踏まえ、「自身が職場の出退勤管理をチェックすべきだった立場を重く見た」と説明しています。また、「回数の多さとICカードの不正取り扱い」も考慮したといいます。

◆変則勤務は導入済み

 では、後者の勤務体系の柔軟化についてはどうでしょうか。

 実は市と市教委は、仕事と生活の両立を図るワークライフバランスの推進や時間外労働の縮減を目的に、2019年6月から勤務時間を30分か1時間、前後にずらす変則勤務を正規職員に導入済みだといいます。昨年4月からは、コロナ禍に伴って通勤時の密を避ける「午前10時半~午後7時」の遅番も設けました。

 いずれも各職員の申し出に応じて適用されますが、今回の早帰り職員からは、申し出はありませんでした。市教委担当者は「帰宅を30分早める変則勤務でも、バス自体が30分に1本だったため、いずれにせよ、すぐに来るバスがなかったからかもしれない」と話しています。

 そうであれば、もっと小刻みにした勤務時間の制度があれば、解決していた問題かもしれません。担当者は「2分だけ早める制度はなく、今後も認める想定はない」とした上で、「働き方改革の観点から、ルールで認められた制度の活用は推進していく」と話しています。(船橋支局、デジタル編集部)