5代目鬼平に松本幸四郎 藤枝梅安にトヨエツの時代劇映画2作品が23年に公開

左から豊川悦司と松本幸四郎

歌舞伎俳優の松本幸四郎(48)と俳優の豊川悦司(58)が12日、池波正太郎原作「鬼平犯科帳」(2024年5月公開)「仕掛人・藤枝梅安」(23年2月と5月に2作品公開)映画化決定製作発表会に登壇。5代目鬼平役に幸四郎、梅安役は豊川が務めることが発表された。

幸四郎は「すこぶる興奮しております」と興奮を隠しきれない様子。豊川も「今回、藤枝梅安というとても大きなキャラクターを池波先生からお借りすることになりました。身が引き締まるどころか、身がちじこまる思いではあります」と緊張した面持ちで話した。

祖父の八代目松本幸四郎、叔父・中村吉右衛門からの鬼平を引き継ぐことになった幸四郎は「やりたい。根拠のない自信がそう言わせた」と感無量の様子。現在、歌舞伎座で共演している吉右衛門に報告すると、「うなずかれて、それですべてではないかと思います」と話した。
幸四郎の起用は血筋的にも妥当とも言えるが一部からは「線が細い」「貫禄が足りないのでは」という声が上がっているのも事実。幸四郎は「それ(祖父の鬼平)を通って5代目の鬼平を作り上げたいと思っています。新たな鬼平ですけど、そこを通り抜けて進化した鬼平を目指したいと思っています」と意気込んだ。

豊川は演じる梅安も緒形拳らの名優が演じてきた。「緒形拳さんは憧れのヒーローだったので、それを自分がやるなんて。迷ったが、チャレンジしがいのある仕事を映画の神様がくれた」と話した。

「時代劇ってまた黄金期がくるんじゃないかって気がしてます。昔の人たちが何を感じてどういう生き方をしてきたかを学ぼうとしている。これからどんどん需要が出てくるんじゃないかなと思ってます」

進化版鬼平とダークヒーロー梅安が時代劇黄金期を再びもたらすかもしれない。

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