国頭沖 120キロ、特大カンナギ

 カンナギはマハタの老成魚で、水深200~500メートルに生息する大型魚。100キロを超す大物は与那国や西表などで時々釣れるが、沖縄本島近海では珍しい。

 3月5日、大物釣り師の親川辰夫さんはカンナギを狙って釣りに出掛けた。安田漁港を午前7時にトコ丸で出船。親川さん以外のメンバーはアカマチ狙いで、カンナギ狙いは親川さんだけだったので、ポイントに向かう途中で餌となるムロアジを5匹釣ってから10時ごろに国頭沖のポイントに到着した。

 ムロアジを餌に仕掛けを下ろすと午前11時半に大きく竿(さお)が曲がった。すぐにリールを巻き上げたが針掛かりしなかったので、再び仕掛けを海底まで下ろしてアタリを待っていると、ゆっくりと竿が引き込まれた。今度はしっかり曲がってから電動リールのスイッチを入れると、10メートルくらい巻き上げることができた。

 異変に気が付いた魚は抵抗を見せ、時々ジリジリとフルロック近くまでドラグを締め込んだリールからラインを引き出す抵抗を見せたが、超大物用のタックルだったので確実に巻き取ることができた。15分くらいで水深30メートルまで巻き上げると浮袋が膨らんだ魚が浮き、ラインが斜めになり、泡とともに目の前にドラム缶ほどのカンナギが浮いた。これが190センチ、120キロの特大サイズだった。

 トコ丸(電話)090(1945)2144。(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)

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