鷹のエース・千賀に託されていた…城島アドバイザーからの「ミッション」

ソフトバンク・千賀(左)と城島アドバイザー

ソフトバンクのエース・千賀滉大投手(28)の今季初実戦となった12日の春季教育リーグ・中日戦(タマスタ)。福岡・筑後市のファーム施設には、城島健司球団会長付特別アドバイザー(44)の姿もあった。

室内での試合前練習、城島アドバイザーは千賀の元へ歩み寄ると、真剣な表情でエースと言葉を交わした。千賀によれば「城島さんからは『今日は牧原とやるらしいから、思ったことをいろいろ言ってやってくれ』と。そっちの目線で話をしてもらった」とのこと。

千賀がこの日、バッテリーを組んだのは、ドラフト3位ルーキーの牧原巧汰捕手(18=日大藤沢)だった。宮崎春季キャンプでは、ドラ1・井上とともに1日限定ながら主力中心のA組に抜擢された有望捕手。入団してすぐの18歳が、球界最高峰投手の球を受けられる機会はなかなかない。さらに濃密な会話を交わす機会ともなれば、もっと限られる。城島アドバイザーの〝千賀へのお願い〟は、選手育成に力を入れるフロントマンとしての仕事の一環だったようだ。

試合後「付いていくので精一杯でしたが、いい経験ができました。自分が要求したボールをうなづいてもらえたし、違う所は違うと言ってもらえた」と、濃密な時間を振り返った牧原巧。一方、降板後の千賀は「これからまた後で話をしてあげたいと思っています」と〝おかわり講義〟を匂わせていた。

昨年よりも精力的な城島アドバイザー。その動きが光った1日でもあった。

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