「笑ってはいけない政見放送」千葉県知事選 まるでネタ見せ…民放版も〝放送事故〟連発

【上】頭を抱える河合悠祐氏【下】ラップを披露した後藤輝樹氏(千葉テレビの政見放送から)

千葉県知事選(21日投開票)で、NHKの政見放送は大喜利状態と化したが、別撮りとなる民放バージョンが13日夜、千葉テレビで放送された。NHK版以上ともいえる激しいネタ披露の場となってしまったようで…。

過去最多となる8人の候補者が立候補している知事選。民放版の政見放送でも珍妙な訴えに出る候補が続出した。まず京大卒の元芸人で、「千葉県全体を夢と魔法の国にする党」のピエロに扮する河合悠祐氏(40)がやらかした。

「凄い早口で話す。この国の政治を変えたい。今のままではいけない。5つの政策を提案する」と切り出したが「1つ目は…、えーっと、えーっと」で出てこない。顔をしかめたり、頭を抱えたり、「血流が悪いか」と屈伸運動を始めるが、出てこないまま。

通訳の女性も河合氏と同じポーズで、困り顔だ。5分30秒の持ち時間一杯直前で「あっ、そうや思い出しました。いきます。えっとですね、提案したい具体的な政策の1つ目はあれです。えっーーと」で放送は終了した。

続いたのは「ベーシックインカム党」の後藤輝樹氏(38)。NHKでは彼女へのプロポーズ一本で仰天させ、民放版と合わせて「2部作」になると予想されていたが…。

始まったのは「地球は一つ、共存しよう。世界中であちこちで環境破壊、楽しいかい。笑って一日終えようよ」とラップの披露。画面内を所狭しと動き、音を拾えないカメラ前に何度も大写しとなり、これまた放送事故だ。結局、時間一杯、歌い続け、〝後藤輝樹ショー〟は終了した。

そして大トリは医師で無所属の加藤健一郎氏(71)だ。NHKでは「夢は知事選に当選して、小池百合子都知事と結婚する」と求婚し、話題となった候補だ。小池氏に違ったアプローチを見せるかと思いきや「千葉のバイデンを目指します」とNHK版とほぼ同じ内容だ。

「知事になりさえすれば、1都3県の首都圏知事会議でこそっと小池氏に近づいてプロポーズを仕掛けようと思っています。ついでにめでたく結婚できるように応援お願いします」と加藤氏はまたもや小池氏への真顔の求婚で締めくくった。

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