前田健太、今季の予想防御率は“3.10” 「ツインズのエースだ」とMLB公式

ツインズ・前田健太【写真:Getty Images】

昨季の奪三振率、与四球率はいずれもキャリアハイ

前田健太投手がツインズ移籍2年目を迎える。昨季は11試合に登板して6勝1敗、防御率2.70の好成績。サイ・ヤング賞投票では2位だった。MLB公式サイトは前田について「過小評価されているだけではなく、彼はエースだ」としてメジャー6年目の今季を占い、防御率を「3.10」と予測している。

2019年まで4年間在籍したドジャースで、前田は589回を投げて防御率3.87。ポストシーズンでは救援として信頼を集めた。そしてツインズ1年目の昨季は大活躍。キャリアハイの奪三振率(32.3%)、与四球率(4%)を記録した。

記事は「ツインズファンが知りたいのはシンプルで『昨年の成績は本物か? 彼はそれを繰り返すことができるのか?』」であるとし、複数の成績予想システムによる「予想防御率」と投手の評価指標である「予想FIP」を紹介している。

Steamer:防御率4.27、FIP 4.30
ZiPS:防御率4.12、FIP 3.95
PECOTA:防御率2.65、FIP 3.24

苦手だった左打者にスライダーを増やしたのが奏功した昨季

前田が昨季活躍した要因について次のように説明している。「ドジャース在籍時は左打者を苦手にしていた。最も支配的な球種はスライダーで、2019年には球界最高クラスのピッチバリューを誇る球種だった。昨年は左打者に対してスライダーを多用するようになった、それもほぼ3倍も」。対左打者の打率は2018年が.280だったが、2019年は.247、昨年は.182。左打者に最も打たれていたフォーシームの割合を減らしたという。

メジャーデビュー時から、打球速度が95マイル以上を記録した率「ハードヒット率」は低いという。2016年以降、200打席以上投げている312投手の中で前田のハードヒット率は28%で2位。昨年はハードヒット率を抑えつつ、奪三振率、与四球率、ゴロ率を向上させた、これは「直球を減らしたことと無関係ではない」と指摘している。

これらを踏まえた上で「『2020年の成績が本物だったか?』」という問いの答えはおそらくイエスであり、問題は『本物か?』」ではなく『2か月間ではなく6か月間それを続けることができるか』だ」と解説。「私たちはそれができるだろうと楽観視している」としている。

そして、今季防御率については「2.65は記録しないだろうが、4.00を超えることはないだろう」とし、「3.10ぐらいになるだろう」と予測。そうなれば、ツインズは十分に“ハッピー”であり、同じア・リーグ中地区で補強を進めるホワイトソックスを退け、3年連続地区優勝を果たすには十分かもしれない」と伝えている。(Full-Count編集部)

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