【陸上】涙のV・松田瑞生 東京五輪は「1万よりマラソンで戦いたい気持ちが強い」

松田瑞生

東京五輪女子マラソン補欠の松田瑞生(25=ダイハツ)がマラソンへの熱い思いを口にした。

昨年1月の大阪国際女子マラソンで自己ベスト(2時間21分47秒)をマークしながらも、代表の座を逃してから約1年。以前は薄底シューズを愛用していたが、14日の名古屋ウィメンズマラソンでは、フルマラソンで初めてナイキの厚底シューズを使用。「(ナイキの)アルファ(フライ)に負けない体を作るため鍛え直した」と、厚底シューズでもケガをしないための土台作りに努めた。

その結果、反発力の強いシューズを見事に履きこなし、2時間21分51秒で初優勝。自己ベスト更新とはならず、レース直後には悔し涙を見せたものの「向かい風でも過去の自分を上回りたかった。風と友達になろうと思っていたけど、向かい風が強くて全然友達になれませんでした」と周囲の笑いを誘うなど、充実感も垣間見えた。

今後は1万メートルでの東京五輪代表も期待される中「今のところは、1万よりマラソンで戦いたい気持ちが強い。スピードや持久力を鍛え直して、今は補欠として取り組みたい。五輪に出る気持ちで準備して、出なかった場合はその後に日本記録に挑戦したい」ときっぱり。

目指すはあくまでマラソン界の頂点。ここで立ち止まるつもりはなさそうだ。

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