グリーンインフラレンディングがmaneoマーケットから破産を申し立てられる 延滞ファンドは100億円超か

 (株)グリーンインフラレンディング(TSR企業コード:018611222、法人番号:6010401126230、港区新橋6-2-1、設立2016(平成28)年7月、資本金1億2000万円、中久保正己社長、以下GIL社)は3月8日、債権者のmaneoマーケット(株)(TSR企業コード:297202863、法人番号:5010401091384、千代田区)から東京地裁に破産を申し立てられた。保全管理命令を受け3月10日、保全管理人が選任されている。3月12日、maneoマーケットが明らかにした。

 ソーシャルレンディングのmaneoマーケットのプラットフォームを使い、再生可能エネルギー向け「グリーンインフラレンディング」を展開。一般債権者から10%を超える利回りのローンファンドを募集し、GIL社の公表によると貸付件数2204件、貸付金額200億8026万円まで拡大していた。
 しかし2018年6月、maneoマーケットはGIL社の融資先である最終資金需要者が投資家への説明と異なる使途に一部資金が使用された疑いがあるとして、ファンドの新規募集を停止した。以降、延滞ファンドは22案件、金額126億7985万2760円(GIL社の資料)に達していた。
 maneoマーケットによると、「GIL社は2018年7月、返済を受けた投資家の分配・償還原資を、銀行預金口座に保管することなく、関係会社の(株)JCサービス(TSR企業コード:575128062、法人番号:9120001103863、大阪市西区)に不正に送金した。しかし、GIL社はmaneoマーケットの情報開示の要請に応じる理由がないとしたほか、投資家への分配・償還もGIL社が決定するとして応じていない」という。
 maneoマーケットは、「1年以上続く新型コロナウイルスの影響を加味したとしても、GIL社が公開している返済予定の真偽確認がとれないうえ、長期化している延滞案件に係る当社の調査においても、好転は期待できないと推察されることから法的手続きを進めることを判断した」としている。債権者のmaneoマーケットがGIL社に対し法的手続きにより、延滞案件の早期解消を目指すという。
 なお、maneoマーケットの破産申し立てとは別に、一部の投資家による債権者破産申し立ても行われる予定。

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