1年だけ在籍して大活躍した選手 元広島・ソリアーノらが選出

日本時間3月15日、メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモンは「1年だけ在籍して大活躍した選手」を特集する記事を公開した。近年では秋信守(2013年レッズ)、ネルソン・クルーズ(2014年オリオールズ)、ジェイソン・ヘイワード(2015年カージナルス)、ヤスマニ・グランダル(2019年ブリュワーズ)、ジョシュ・ドナルドソン(2019年ブレーブス)などがその代表例と言えるが、サイモンはメジャーの歴史を遡り、10人をピックアップしている。

2009年オフにマリナーズからフリーエージェントとなったエイドリアン・ベルトレイは1年契約でレッドソックスへ移籍。左翼後方にグリーン・モンスターがそびえるフェンウェイ・パークで狙い通りに二塁打を量産し、2010年は打率.321、49二塁打、28本塁打、102打点、OPS.919の好成績をマークした。その後、レンジャーズで活躍して球界を代表する三塁手とみなされるようになり、通算3000安打も達成し、アメリカ野球殿堂入りが有力視されている。

日本プロ野球の広島東洋カープでもプレー経験があるアルフォンゾ・ソリアーノは2005年オフにレンジャーズからナショナルズへトレードされ、1年だけプレーした。2006年は打率.277、46本塁打、95打点、41盗塁、OPS.911をマークし、史上4人目となる「40-40」を達成。この年のオフにフリーエージェントとなり、カブスと大型契約を結んだ。なお、「40-40」の達成者はソリアーノ以降、現れていない。

捕手史上最多のゴールドグラブ賞13度を誇るイバン・ロドリゲスは2002年オフにレンジャーズからフリーエージェントとなり、1年契約でマーリンズに加入。打率.297、16本塁打、85打点、OPS.843と打撃成績自体は特筆すべきほどのものではなかったが、豊富な経験を生かして若いチームを牽引し、球団史上2度目のワールドシリーズ制覇に導いた。カブスとのリーグ優勝決定シリーズでは7試合で10打点を叩き出し、MVPに選ばれている。

サイモンはこの3人のほか、マイク・ハンプトン(2000年メッツ)、ケビン・ブラウン(1998年パドレス)、ジャック・モリス(1991年ツインズ)、リッチ・ゴセージ(1977年パイレーツ)、レジー・ジャクソン(1976年オリオールズ)、ディック・アレン(1970年カージナルスと1971年ドジャース)、ロジャース・ホーンスビー(1927年ジャイアンツと1928年ブレーブス)を選出。なお、1年間を通して同じチームでプレーした選手が対象となっており、途中移籍のCC・サバシア(2008年ブリュワーズ)やランディ・ジョンソン(1998年アストロズ)は含まれていない。

また、2021年シーズンにこれらの名選手の仲間入りを果たす可能性のある選手として、フランシスコ・リンドーア(メッツ)、ランス・リン(ホワイトソックス)、マーカス・セミエン(ブルージェイズ)、コリー・クルーバー(ヤンキース)、アンドレルトン・シモンズ(ツインズ)、カイル・シュワーバー(ナショナルズ)、ジョク・ピーダーソン(カブス)らの名前が挙げられている。彼らがベルトレイ、ソリアーノ、ロドリゲスらのようなインパクトを残せるか注目したい。

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