「ヤクザと家族」のタイトル 考案のプロデューサーに周囲猛反対 藤井監督、綾野剛、舘ひろしの支持で決定

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劇場公開中の、綾野剛主演の映画「ヤクザと家族 The Family」の「大ヒット御礼スペシャルトークショー」が13日に都内で開催され、藤井道人監督、河村光庸エグゼクティブプロデューサーが登壇。綾野剛も途中からリモートで参加した。

発売開始数時間で完売となった本イベント。初の対面でのイベントに、雨にもかかわらず多くのお客様が来場したことに、藤井道人監督と河村光庸プロデューサーは感謝の言葉を述べ、トークショーはスタートした。

ツイッターで募集した質問に答える形で進行したトークショー。「タイトルはすぐに決まりましたか?」との質問には、河村プロデューサーが考えたタイトルだったが、「ヤクザ」の言葉が入ることに周囲から猛反対を受けたことが語られた。藤井監督は「最初はダサっと思いました」と思ったものの、「けれどもやっぱり『ヤクザと家族』だな」と思うようになったことを明かした。最終的には、「孤立無援だった時に、まず監督が賛成してくれて、そして『このタイトルで行きましょうよ』と絶大な支持をしてくれたのが綾野くんで、そして舘さんも賛同してくださったので、このタイトルに決まりました」と、河村プロデューサーが決定の舞台裏を明かした。

日本アカデミー賞受賞作「新聞記者」に続いてのタッグとなった藤井監督と河村プロデューサー。次回作について聞かれるた河村プロデューサーは、「秘密です。言いたいんですけれども、かなり期待していてください。『ヤクザと家族 The Family』を更に超えるような作品を企画中でございます。脚本も開発中です」と自信たっぷりに回答。藤井監督は、先ほどまで打ち合わせをしていたことを語り、観客に期待を持たせた。

そして、サプライズで主演の綾野がリモートで参加。次回作についての話を聞いていた綾野は、「今日マスコミの皆さんも入っていらっしゃるんですよね?河村さんはたくさんの企画を動かしているんですが、本当に実現させるために、めちゃめちゃ追い込んでもらってもいいですか?新作があるって仰ってましたけど僕聞いてないですし・・・」と、新作に期待している姿を見せた。

最後に綾野は「この作品ではヤクザの世界にも家族があるんだという事実を伝えているんです。ある世界しか見えない人たちに対して、その世界が見えていることは間違っていないと寄り添う作品だと思っています」と観客にメッセージ。藤井監督は「次に河村さんともしくは剛さんと一緒に創る作品も楽しみにしていただきたいですし、皆様の生活に少しでも何かプラスになるような映画を創り続けていければいいなと思っております」と今後の活躍を誓った。河村プロデューサーは、「キャストの皆さんが情熱をかけ私の手から離れていってしまったという感じになりまして、途中から嫉妬してしまいまして、何か取り戻せないかなぁと思っておりましたが、どんどん独り歩きしてしまってこのようにヒットとなりました。映画がこういう風になるのはプロデューサーとしてはとても嬉しいことです」と喜びの言葉を述べ、イベントは終了した。

「ヤクザと家族 The Family」は、1999 年、2005 年、2019 年の変わりゆく3つの時代を舞台に、ヤクザとして生きる道を選んだ男の物語が展開される作品。ヤクザの主人公・山本を綾野剛が演じている。また、山本に手を差し伸べるヤクザの組長・柴咲を、ヤクザ役が43 年ぶりとなる舘ひろしが演じている。他には、尾野真千子、寺島しのぶらが出演している。監督は、第43回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した「新聞記者」の藤井道人が務めている。

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