これぞ王道SWAGスタイル! avex ROYALBRATSのD.LEAGUE ROUND5のレポートが公開!

世界初のプロダンスリーグ「第一生命D.LEAGUE20-21」もROUND5を数え、折り返し地点に近づいてきた。これまで全チームがさまざまな趣向を凝らしダンスの可能性を広げながら、リーグ全体を盛り上げてきたわけだが、スパンの短い中で次々と作品を生み出すというのは、相当な苦悩と労力を要するのだろうと想像できる。それと同時にすべてのディレクターとダンサー、それに携わる人たちにはリスペクトしかない。

ディレクターRIEHATA率いるavex ROYALBRATS(以下aRB)は、この日4番目に登場。主役のRhymeがモノトーン、ほかのメンバーはオールブラックで揃えたクールな出で立ちでパフォーマンスを披露。

この日のショーは、これぞaRB!! ただただ、かっこいいの一言に尽きる。ショー全体の視覚的な印象として、衣装がモノトーンということもあってか、視線があちこちに散るような余計な情報がないように感じられ、ひたすらSWAGのかっこよさが凝縮されたショーに集中して見入った。前回の作品や他チームにあったような演出にストーリー性を持たせたコンセプチュアルな魅せ方ではなく、ど直球で魅せてきたその潔さもまたかっこいい。しかし直球ではありながらも、よく見るとフォーメーションもコレオグラフも絶妙に複雑で、このスタイルを極めている者だからこその“凄み”のようなものを感じた。特にラストにかけてたたみかける10数秒は、鳥肌ものだった。また毎回のことなのだが、今回のオリジナルトラックもゾクゾクするほどイケている。

ディレクターのRIEHATAは、「自分たちが今まで貫いてきた王道なSWAGスタイルを全面に出した作品。主役のRhymeくんのかっこよさを存分にアピールできたと思う」と話し、重ねて「毎回感動しているけど、今回が一番泣きそうになった」と涙ぐみながら言う彼女の姿にこちらまで胸が熱くなった。

また、これまでのラウンドを振り返ってのコメントを求められると、こう答えた。「全然順位は気にしていなくて、前回ROUND 4が終わった後も次のラウンドで何をするかはもともと決めていたので、より多くの人たち、どの世代の人にもかっこいいと思ってもらえるショーをしようと思って気合を入れてきました」。

そして審査結果が発表されると、合計70ポイントを獲得し、この時点で第1位に躍り出る。ゲストジャッジのSAMにいたっては19点という高得点だった。ゲストジャッジのミラクルひかるは「始まる前から何が起こるんだろう?とワクワクした。先入観なしに観ていて、まだまだ色々やってくれるんじゃないかと思わされた。かっこよかったし、もっと観ていたくなった」とコメント。

この時点では第1位となったaRBだったが、試合が進んでいくにつれ、同率1位が3チームも並ぶ大混戦に。そしてトリを飾ったチームSEPTENI RAPTURESに74ポイントで追い抜かれ、2位となった。その後オーディエンスポイントの18ポイントが加算され、最終的な得票数は88ポイントで総合第3位につけた。とはいえ今回ROUND5までのトータルランキングで412ポイント、チャンピオンシップポイントで41ポイントを獲得し、1位の座を防衛することに成功。

全チームを見終えてのSAMの総括コメントが印象的だった。「プロリーグとしてもちろんスキルは絶対条件。どうしてもコンセプチュアルなことをやるとスキルが死んでしまいがち。でもそういった演出をしながらも、スキルもしっかり見せられると、さすがプロだなと感心させられるし素晴らしいと思う。やっぱりダンスを見て心が動くということが一番大事だと思うので、心の動く、鳥肌の立つ作品をこれからも期待している」。

これまで以上に大接戦が繰り広げられたROUND5。次戦ROUND6は3月22日に、いよいよ待望の観客を入れての開催となる。これによってパフォーマンスにも違いが出てくるのかどうか。それもあわせて楽しみにしたい。

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