レッズが主砲・スアレスの遊撃起用をテスト 二塁は若手を抜擢か

レッズは日本時間3月17日に行われるロッキーズとのオープン戦で正三塁手の主砲エウヘニオ・スアレスに遊撃を守らせることを計画しているようだ。「どんな感じになるかを見てみたい。まだ何も決めていないけど、選択肢はたくさんある」とデービッド・ベル監督。もし指揮官がスアレスの遊撃守備にゴーサインを出せば、空いた三塁には二塁からマイク・ムスターカスが回り、二塁は若手有望株のジョナサン・インディアを含めた競争になるとみられている。

今でこそ強打の三塁手として知られるスアレスだが、メジャーデビュー当初は遊撃手だった。タイガースでメジャーデビューした2014年は81試合、レッズ移籍1年目の2015年は96試合で遊撃の守備に就いている。しかし、それ以降は三塁に本格コンバートされ、遊撃は2016年に2試合(10イニング)、2017年に1試合(3.1イニング)、2018年に3試合(11イニング)守っているだけ。どこまで遊撃守備をこなせるかは完全に未知数だ。

フレディ・ギャルビス(現オリオールズ)がフリーエージェントとなってチームを去り、遊撃手の補強を今オフの最優先課題に掲げていたレッズだが、年俸総額削減の方針もあり、有力な遊撃手を獲得することはできなかった。そのため、ユーティリティのカイル・ファーマーやアレックス・ブランディーノ、マイナー契約のディー・ストレンジ・ゴードン、ルール5ドラフトでフィリーズに指名されたあとトレードで加入したカイル・ホルダーらが正遊撃手の座を争う状況となっている。

もしスアレスがフルタイムで遊撃を守ることになれば、ムスターカスが二塁から三塁に回るため、二塁のポジションが空く。ファーマー、ブランディーノ、ストレンジ・ゴードン、ホルダーに加え、若手有望株のインディアが正二塁手の座を争うことになる。インディアはここまでオープン戦12試合に出場して打率.333(21打数7安打)、1本塁打、3打点、OPS1.053の好成績をマーク。スアレスの遊撃再転向プランはインディアの出場機会を確保するという狙いもあるとみられている。

なお、今回のポジション変更プランは正一塁手のジョーイ・ボットーが新型コロナウイルス陽性で離脱していることとは無関係のようだ。ベルは「ジョーイは早い段階で戻ってきてくれると思っている。このようなポジション変更を短期間のために行うことはないよ」と語っている。

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