R32型スカイラインGT-Rが5000万円に!? NISMOがレストアしたほぼ新車がオークションに登場

日産のワークス部門であるニスモがレストアしたR32型スカイラインGT-RがBHオークションに出品されている。GT-Rを世界のスーパーカーとして育て上げたニスモが正式に手がけたとあって大注目されており、事実落札予想価格は4500〜5000万円と言われてるほど。一体なぜここまでの価格と予想されているのか!?

日産 スカイラインGT-R(R32型)

ニスモの活動に名門オークションに賛同

日産のモータースポーツ、ひいてはそのノウハウを市販車にフィードバックさせるなど、これまで数多くのクルマを手がけてきた日産のワークス部門であるニスモ(NISMO:Nissan Motorsports International)。

じつは2020年12月よりR32、R33、R34と一般に第2世代のスカイラインGT-Rと呼ばれる歴代モデルのレストアサービス「ニスモ・レストアドカー」をスタートしている。

その取り組みに賛同したBHオークションがニスモとプロモーション・パートナーとして正式にタッグを組むカタチで今回のオークションが開催されることとなった。ちなみに入札期間は2021年3月3日〜3月31日までの可能である。

日本車を後世に!

そもそもBHオークションとは、日本の名車を良好なコンディションで後世へ残す取り組みを行っている。これまでスカイラインGT-Rのみならず、トヨタ 2000GTといった名車や往年のレーシングマシンなど数多くのクルマを取り扱ってきたオークション界の名門である。

GT-Rの育ての親が本気でレストア

先のニスモ・レストアドカーに話を戻そう。このプロジェクトは単にエクステリアなどの見た目をやエンジンを直すのではなく、ほとんど新車といっても過言ではないほどの復活を遂げるという。

新車当時の姿に復活させるため、シートやダッシュボード、さらにはドアパネルなどあらゆる場所に手を加えるという。※写真はイメージ

具体的なレストア内容としてはボディ、エンジン、内装、完成検査とおおきく4つのポイントに分けられる。まずボディに関しては、ゆがみや劣化などを修復し、さらには車体全体を希望色で再塗装。エンジンは職人がすべてバラし、新車時レベルの性能にまで復活させるほど。加えて、シートやダッシュボードに至るまでひとつひとつ修復していく、贅沢な内容である。

1990年代の日本車が急騰中! そのワケとは!?

アメリカにはクラシックカー向けの通称25年ルールなる制度が存在する。通常アメリカは左ハンドルが義務付けられており、右ハンドルの走行は原則NG。

だが、生産から25年経過していればクラシックカーとして認定されるため、右ハンドルのクルマでも走行が可能である。それに伴って1990年代の日本車がアメリカのクルマ好きから絶大なる支持を集めており、当時の日本車の価値が急騰しているというワケ。

日産 スカイラインGT-Rはその筆頭で、事実R32、そしてR33GT-Rは500〜1000万円程度で取引されているほど。

だが、これらはレストアされてる個体もあるものの基本的には中古車であり、今回ニスモが直々に手がけた物ではない。となれば今回、ニスモが手がけたR32型の予想価格は4500〜5000万円というちょっと高すぎとも思える価格も、ほぼ新車となるのならば納得できる価格なのかもしれない。

いずれにしても一体いくらで落札されるのか? 結果が出次第お伝えする予定だ。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

© 株式会社MOTA