南足柄市と大井町、パートナーシップ制度創設 2市町で協定

南足柄市役所(左)と大井町役場

 神奈川県南足柄市と大井町はこのほど、性的少数者(LGBTなど)のカップルをパートナーとして公的に認める「パートナーシップ制度」を7月1日から同時に創設すると発表した。2市町で協定を締結し、カップルが転居後も制度を継続利用できるようにする。

 同制度は、同性同士などの理由から婚姻制度を利用できないカップルを法律にはよらない「夫婦に相当する関係」として自治体が独自に認める。パートナーとして認められれば公営住宅の入居なども可能になる。

 両市町の制度では同じ住所に居住し、ほかに配偶者のいない成人が条件。パートナーシップ宣誓書を記入した上で提出すると宣誓書受領証が交付される。

 両市町は6月下旬に協定を締結する予定。宣誓書受領証を交付されたカップルが両市町の間で転居した場合、再交付を受けなくてもそのままパートナーとして認められるという。

 大井町が昨夏から制度導入を本格検討する中で、同様に検討段階だった南足柄市と歩調を合わせ実現。大井町の担当者は「性的マイノリティーの人たちがパートナーとして認められることで心の支えとしてくれれば」と話している。

 県内では横須賀、鎌倉、逗子、三浦市と葉山町の5市町でパートナーシップ制度の自治体間相互利用の協定を結んでいる。

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