【春場所】新米パパ・高安「まだまだ引退できない!」 好調4勝の原動力はまだ見ぬ愛娘

今場所は気迫たっぷりの高安(奥)

父は強し――。大相撲春場所5日目(18日、東京・両国国技館)、小結高安(31=田子ノ浦)が幕内霧馬山(24=陸奥)を突き出して4勝目(1敗)を挙げ、スタートダッシュに成功した。

先月には妻で演歌歌手の杜このみ(31)との間に第1子の長女が誕生。高安は「実際に出産を身近に感じて、世の中のお母さんは本当にすごいなと心から思った。もちろん、妻も長い間辛抱して頑張ってくれた。感謝の気持ちでいっぱい」と振り返る。夫人は里帰り出産で北海道に帰省しているため、まだ直接会えていないが「電話で産声も聞けましたし、顔も見れた」。

そんな長女の存在が原動力になっていることは言うまでもない。元大関は「まだまだ引退できないなと。家族のために精一杯ベストを尽くしたいという気持ちが強くなった。やはり上を目指して、辛抱して頑張りたいと思う」と大関返り咲きに意欲十分だ。稽古も場所前から精力的に励み、今場所前の合同稽古では大関朝乃山(27=高砂)を相手に13勝1敗。部屋に戻ってからも部屋付きの荒磯親方(34=元横綱稀勢の里)の胸を借りて汗を流してきた。

序盤戦を終えて唯一全勝の幕内妙義龍(34=境川)を、朝乃山と関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)らと追う。「千秋楽まで優勝争いに絡めるようにしたい。場所が終わったら(長女に)会えると思うので、それを励みに」。今場所のモチベーションはマックスだ。

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