メッツに痛手 新戦力・カラスコが肉離れで6~8週間離脱へ

今オフ、フランシスコ・リンドーアとともにインディアンスからメッツへ移籍した先発右腕カルロス・カラスコは右肘痛により調整が遅れていたが、別の故障で開幕絶望が確定してしまった。レギュラーシーズン開幕に間に合うことを目指して調整を続けていたカラスコだが、練習中に右ハムストリングを断裂。複数のメディアが報じたところによると、カラスコは6~8週間の戦線離脱が見込まれているという。

現在33歳のカラスコは3月上旬から右肘痛に悩まされていたが、症状は深刻ではなく、開幕に間に合うとみられていた。ルイス・ロハス監督は日本時間3月19日、「カラスコは先発ローテーションの1周目に間に合うだろう」と発言。ところが、実戦形式の打撃練習に登板したあと、コンディショニング・ドリルのスプリントを行っていた際にアクシデントが発生し、メッツは少なくとも4月下旬までカラスコを欠くことが決定的となってしまった。

カラスコはインディアンスでプレーした11年間で88勝73敗2セーブ、防御率3.77を記録。2015~18年には4年連続で2ケタ勝利を達成し、白血病を乗り越えて戦列復帰を果たした2019年にはカムバック賞を受賞した。昨季は12試合に先発して68イニングを投げ、3勝4敗ながら防御率2.91、82奪三振の好成績をマーク。選手投票により決定するカムバック賞を受賞した。

カラスコはエースのジェイコブ・デグロムに次ぐ先発2番手に予定されていただけに、6~8週間の離脱はメッツにとって大きな痛手となる。3~5番手に予定されていたマーカス・ストローマン、タイワン・ウォーカー、デービッド・ピーターソンの序列が1つずつ繰り上がり、5番手はジョーイ・ルケーシーとジョーダン・ヤマモトの2人による競争になるとみられる。

ストローマンは「かなりショックだよ。カラスコが一生懸命にトレーニングしている様子を見てきたからね。僕たちのローテーションには彼が必要なんだ」と落胆した様子を見せた。しかし、その一方で「僕たちのチームは層が厚い。(ローテーションの4~5番手を争う)ヤマモト、ルケーシー、ピーターソンは他のチームでも十分にローテーションを担える投手だ」と自軍の戦力への自信も口にしている。

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