「マイネル軍団」総帥・岡田繁幸氏死去 〝戦友〟の中村均氏が悼む テレビ出演後に本人から電話が…

2014年の京成杯で1着・プレイアンドリアルに騎乗した柴田大知騎手(右)と岡田繁幸オーナー

「マイネル軍団」の総帥、岡田繁幸氏が19日朝に亡くなったことが分かった。この日は、71歳の誕生日だった。死因は不明。今年2月11日にビッグレッドファーム(北海道新冠町)で行われた種牡馬展示会には出席し、新種牡馬ウインブライトの将来性などを説明していたという。

岡田繁幸氏と同世代で、「弱い馬で強い馬を負かす」という同じ信条を持って、お互い競馬サークルで切磋琢磨してきた中村均・本紙専属競馬評論家が〝戦友〟の死去を悼んだ。

「先日、私がグリーンチャンネルの番組に出た時、岡田さんとは同じ信念を持ってずっとやってきたという話をしたんです。その直後に本人から〝感激した。良かったよ〟という電話をもらっていて。その時の声は元気だったんですが…。非常にショックですね」

中村氏が岡田氏と初めて会ったのは調教師になって間もなくのころだったという。「29歳のころ、北海道に行った時、当時28歳だった岡田さんと初めて会ったんです。そのころ、まだビッグレッドファームを作ったばかりで、草も生えていないような小さな牧場でした。それでも、岡田さんは希望に燃えていて、馬の話をすると目が輝いて、自分と同じ感覚も持っていたんです。〝この人は面白いな〟と思って、それ以降、意気投合して調教師をやめるまでずっと一緒にやってきました。安い馬、弱い馬で強い馬を負かすんだという、同じひとつの目標を掲げてやってきた戦友でした。一代であれだけのマイネル軍団を作ったわけで、日高の馬産地にとっても、日本競馬にとっても大きな損失。あれだけ競馬に情熱を持った人はいないです。とにかく残念です」と岡田氏との思い出を振り返った。

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