間もなく10歳の誕生日を迎える横浜市都筑区の小学4年の女の子が、ずっと伸ばしてきた髪を切った。病気や事故で頭髪を失った子どもたちに医療用ウィッグ(かつら)を贈るヘアドネーションに協力するためだ。
髪を寄付する活動があることを伝えた母親は、東日本大震災直後の混乱期に生を受けた娘の決意に成長を実感。「これからも困っている誰かのために行動できる人であってほしい」と願う。
17日に同区の美容室を訪れたのは市立山田小4年の山口みなみさん(9)と母みゆきさん(47)。
みなみさんはこれまで毛先を数回整えた程度で、この日は膝の辺りまであった髪を50センチ以上カットした。カット前は「自分の一部がなくなってしまう感じ」と緊張した様子だったが、切り終えてから髪の束を手にすると「誰かのために役に立てると思うとうれしい」と笑顔を見せた。