【センバツ】東海大相模が系列校同士〝酷似ユニ対決〟で延長11回の劇的勝利 門馬監督「ホッとしている」

8回、東海大甲府・桑島(右)をブロックで止めた東海大相模・小島

センバツ初となる東海大系列校同士の対決は相模に軍配が上がった。東海大相模(神奈川)が「第93回選抜高校野球大会」(甲子園)2日目の20日、第3試合で東海大甲府(山梨)に延長11回、3―1で勝利。昨秋の関東大会準々決勝でサヨナラ負けを喫した相手にリベンジを果たした。

1―1の同点のまま延長戦に突入して迎えた11回、打線が扉をこじ開けた。指揮官の次男でもあるリードオフマン・門馬功(3年)が先頭から二塁打で出塁。2番の主将・大塚瑠晏(3年)、4番・柴田疾(3年)の適時打で2点を奪って勝ち越しに成功し、試合を決めた。

投げては相手の意表を突く形で先発マウンドに立った背番号18の石川永稀(3年)が8回1失点と好投。昨秋メンバー外だった右腕が期待に応える力投を見せ、序盤こそ走者を背負う展開が続くも先制点を与えず尻上がりにリズムをつかんで調子も上げていった。9回からリリーバーとしてバトンを引き継いだエース左腕・石田隼都(3年)は3回を1安打無失点、7奪三振と圧巻の投球で最後もきっちり締めた。

試合後の門馬敬司監督(51)は「昨年の秋、関東大会でサヨナラで負けた相手。何とか27個のアウトを取ろうという思いでこのゲームを戦った。非常に嬉しくホッとしている」と感無量の表情を見せた。石川の先発起用については「3回で(交代)というつもりもあったが、石川の出来が甲府のバッターを上回っていたような気がしたので、粘り強く引っ張った」と明かした。

両軍のユニホームが色もデザインも酷似していることから、ネット上では「見分けがつかない」と話題になっていた東海大系列校同士の異色対決。勝ち名乗りを上げ、秋の悔しさも晴らした東海大相模が3度目の大会制覇へ向けてこのまま邁進する。

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