巨人・原監督 あの仙台以来…8年ぶり遭遇の田中将大を〝教材〟に「見習ってもらいたい」

4回に一発を放った若林を迎える巨人・原監督(右)

レジェンドの投球術を教本に――。巨人は20日、楽天とのオープン戦(東京ドーム)で8年ぶりに田中将大投手(32)と対戦した。

7回まで巨人打線は散発の3安打に封じられ、反撃も若林のソロによる1点に終わったが、何事もムダにせず「糧」とするのが原辰徳監督(62)の流儀だ。指揮官が田中将の投球にベンチから鋭い視線を向けたのは、2013年の日本シリーズ第7戦以来。この敗戦を最後に右腕は戦いの場をメジャーに移したわけだが、昨季まで世界の第一線で活躍してきた田中将からG投陣が学ぶべき点を鋭く指摘した。

原監督は「やっぱり丁寧に放っているというね。あれだけの投手でも『エイヤー』という形で投げていないというところを見習ってもらいたいよね。実績がある人でも慎重にね。そこは敬服するところでしょうな」と説いた。

内角や外角にきっちりと投げ分けられ、投げミスもほぼなく低めに集められた。打線は3回まで24球で料理され、2回に至ってはわずか4球で攻撃を終了した。裏を返せば、自前の投手陣も田中将の投球に照らせば、相手打者を抑えるヒントになり得るというわけだ。

もちろん、リーグも異なる田中将を常に教材とするわけにもいかない。しかも、自軍には「(菅野)智之なんかそういうタイプだよね」(原監督)と語る無双エースがいる。改めて見て学び、吸収する重要性を唱えた形だ。

試合は中継ぎの田中豊、戸根が失点を重ねて3―6の逆転負け。オープン戦ながら悔しい結果となったが、8年ぶりの〝再会〟はGナインに大きな刺激となったことは間違いない。

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