佐藤健らの独立は「世代交代」 吉沢亮を看板俳優に〝格上げ〟させたアミューズの手腕

左から吉沢亮、佐藤健

先日、大手芸能プロダクション「アミューズ」から人気俳優・佐藤健(31)と神木隆之介(27)、ロックバンド「ONE OK ROCK」が今月末で独立することが発表され、話題となった。

同時期に吉本興業で「キングコング」西野亮廣、「極楽とんぼ」加藤浩次が相次いで不穏な退社をしていた手前、うがった見方もあったが、フタを開けてみれば、佐藤と神木の新会社「Co―LaVo(コラボ)」にはアミューズが出資。代表には2人の育ての親でアミューズの取締役が就任し、同社会長の大里洋吉氏が相談役を務めるというから〝のれん分け〟と言える。

独立の理由について、同社の公式サイトでは「新時代に向かって新しいチャレンジをする」本人たちの意向を尊重したと説明。英語が堪能な佐藤は海外進出を視野に入れ、神木は俳優業に加え、写真家としても活動していきたいという。

そんな2人の〝卒業〟後、名実ともにアミューズの看板俳優に躍り出るのがNHK大河ドラマ「青天を衝け」に主演する吉沢亮(27)だ。同ドラマの第5話(14日放送)の平均視聴率は16.2%で、依然として好調をキープしている。

「『近現代は数字が取れない』というジンクスを破った。周囲もまさかここまで数字を取れるとは思っていなかった。裏を返せば、吉沢の〝潜在視聴率〟の高さが証明された形で、このまま好調をキープできれば一気にトップ俳優の仲間入りを果たすことになる」(芸能プロ関係者)

全世代から満遍なく支持されていることがストロングポイントで「大河主演を機に、CMオファーはさらに増えるでしょう。ギャラも大幅アップが見込めます」(代理店関係者)。

佐藤&神木が抜けても吉沢がいる――。これこそがアミューズの層の厚さで、独立のニュースは「世代交代」の訪れのようにも感じられた。

前出芸能プロ関係者は「アミューズはNHKに太いパイプがある。吉沢の俳優としてのキャリアは10年足らず。大河ドラマの主演に抜擢されると聞いて、最初は『マジかよ』と思ったが、事務所は自信があったのだろう。大河を使って、吉沢の〝格上げ〟ことにも成功した」と指摘する。

当分快進撃は続きそうだ。

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