みんな楽しめる「インクルーシブ遊具」 藤沢市秋葉台公園に導入 神奈川で初

車いすに乗ったまま遊具で遊ぶ男児ら=藤沢市

 藤沢市秋葉台公園(神奈川県藤沢市遠藤)に障害の有無にかかわらず誰もが遊べる「インクルーシブ遊具」4台が県内で初めて整備され、このほど使用が開始された。

 園内の約2700平方メートルのエリアに車いす用のスロープの付いた複合滑り台と、揺らしたり回転させたりする遊具2台、底の深いバケットシートを装着したブランコが配置された。

 誰もが利用できる公園の普及活動などをしている市民団体「インクルーシブひろば」代表で同市在住の鈴木理恵子さんは18日、難病のため車いすを利用している双子の息子(4)を連れて来園。「子どもたちが自分の力でできることがだいぶ増えた。遊具の導入を契機にハード、ソフト両面でさらに公園を進化させ、温かなコミュニティーの形成につなげたい」と述べた。

 インクルーシブ遊具は米国など海外で普及し、国内では東京都が昨春、砧公園(世田谷区)内に整備したのが先駆け。藤沢市は秋葉台公園内の老朽化した遊具の更新に当たり、鈴木恒夫市長が市政運営の基本方針の一つにインクルーシブ(誰も排除しない共生社会の実現)を掲げていることなどを踏まえ導入を決めた。

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