【春場所】宇良が炎鵬との〝業師対決〟制す 十両V期待も「いつも期待を裏切ってきたので…」

十両優勝が期待される宇良

大相撲春場所8日目(21日、東京・両国国技館)、十両宇良(28=木瀬)が十両炎鵬(26=宮城野)を破って6勝2敗とした。

互いに低い姿勢で探り合い、一時は押されて体勢を崩しかけるも、相手が引いたところで押し倒した。土俵際でもつれ、物言いがついたが、軍配通り白星を手にした。

〝業師対決〟を制した宇良は、協議に時間を要したことに「危ないところあったのかなと思ったんですけど…。もう一回(取り直し)なんてなったら気持ちが持たなかったですね」と率直な感想を語った。

場内に大きな拍手が響き渡るほど注目を集めた一番。中には取り直しの一番を望むファンがいたかもしれないが、宇良は「(そういう雰囲気は)感じてないです」と振り返り、笑いを誘った。

そんな初対戦となった炎鵬については「あれだけ小さい体で、正面向かって立つと違った意味で怖い雰囲気があった。自分もそういうオーラを出していけるようにしたい」という。また、今後も顔を合わせる可能性があることには「勝負は時の運なので、今日勝ったからというのはないですね」と気を引き締める。

これでトップに並んだものの「いつも優勝争いのことを言われるけど、しっかり期待を裏切ってきたので自分は優勝できるとは思ってないですね」と控えめ。それでも、好調を維持する宇良には期待が高まるばかりだ。

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