密を避けた仕組みづくりへ 西鉄・日立ら、行動変容を促す実証実験開始

バカンは17日、日立製作所(以下、日立)と西鉄が行う公共交通機関利用者の行動変容を促す実証実験に参画すると発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大により、公共交通機関の利用が減少し、交通事業者や沿線の商業施設が影響を受けている。今回の実証実験は17日から実施し、利用者・交通事業者・商業施設の三方がメリットを享受できる仕組みの構築を検証する。

バカンはAIとIoTを活用し、空き情報を配信するスタートアップだ。羽田空港「HICity」に施設の空き情報可視化サービスを導入した。今回の実証実験では、リアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN(バカン)」で商業施設のリアルタイム混雑状況を提供する。

バカン、施設の空き情報可視化サービスを羽田空港「HICity」に導入 3次元マップと連動

株式会社バカン(以下、バカン)は、羽田空港跡地第1ゾーン整備事業(第一期事業)において開発が進められている「HANEDA INNOVATION CITY」(以下、HICity)に、IoTによる空き情報可視化サービス「VACAN Throne」を導入し、2020年9月18日よりトイレや会議室の空き情報...

今回の実証実験の目的は、日立独自の「ナッジ(促す)応用技術」を活用し、公共交通機関利用者の行動変容を促すことだ。日立は今回の実験に、利用者の好み、天候を考慮して経路を提案する日立提供の専用Webアプリを用意した。この専用Webアプリは「VACAN」と連携しており、交通混雑予報、商業施設のリアルタイム混雑情報などを踏まえた、ユーザーに混雑を回避するルートや時間の過ごし方などを提案する。

VACANは、お店や施設のリアルタイムの空き情報をスマホ等で見られるよう配信するサービスだ。ボタン型の専用機器(名称:IoTボタン)やAIカメラを活用して、スマホのマップ上に混雑状況を「空きあり」「やや混雑」「満」の3段階で表示する。なお、今回使用するWebアプリは今回の実証実験専用であり、一般ユーザーには公開していない。

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