今季は豊作? 佐藤輝は出色の活躍、広島トリオは期待大、OP戦で光ったルーキーは…

広島・栗林良吏、阪神・佐藤輝明、広島・大道温貴(左から)【写真:荒川祐史】

今年のオープン戦では12球団で35人の新人が出場機会を掴む

いよいよペナントレースの開幕が目前に迫ってきた。3月21日に終わったオープン戦は、主力選手にとって調整の場となると同時に、若い選手たちにとっては開幕1軍の座を争う舞台となる。ルーキーたちにとっては初めてのオープン戦。今年は35人の新人たちがオープン戦を経験し、結果を残せた者、プロの厳しさを味わった者と結果は様々だった。

中でも大きな衝撃を残したのは、阪神の佐藤輝明内野手だ。本塁打を量産し、オープン戦6本塁打は12球団で最多。新人では長嶋茂雄氏以来となるオープン戦本塁打王に輝き、打率も.302をマークした。開幕スタメンは確実で、ペナントレースでも大きな注目を集めることだろう。

ここでは、オープン戦に出場した各球団のルーキーをチェックしてみよう。

・ソフトバンク
新人のOP戦出場なし

・ロッテ
1位・鈴木昭汰投手
2試合0勝1敗0セーブ 9回7奪三振 2.00
3位・小川龍成内野手
12試合21打数5安打0本塁打0打点 5盗塁 .238
4位・河村説人投手
5試合0勝1敗1セーブ 5.2回5奪三振 7.94

・西武
1位・渡部健人内野手
2試合4打数0安打0本塁打0打点 0盗塁 .000
4位・若林楽人外野手
14試合32打数5安打1本塁打4打点 1盗塁 .156
6位・ブランドン内野手
13試合27打数7安打2本塁打6打点 0盗塁 .259

・楽天
1位・早川隆久投手
3試合0勝2敗1セーブ 12.2回13奪三振 5.68
2位・高田孝一投手
1試合1勝0敗0セーブ 1回1奪三振 0.00
4位・内間拓馬投手
3試合0勝0敗1セーブ 3回3奪三振 6.00

・日本ハム
1位・伊藤大海投手
2試合1勝1敗0セーブ 11回9奪三振 2.45
3位・古川裕大捕手
2試合3打数0安打0本塁打0打点 0盗塁 .000
4位・細川凌平外野手
2試合2打数0安打0本塁打0打点 0盗塁 .000
6位・今川優馬外野手
2試合4打数1安打0本塁打0打点 0盗塁 .250

・オリックス
2位・元謙太外野手
1試合1打数1安打0本塁打0打点 0盗塁 1.000
3位・来田涼斗外野手
1試合1打数0安打0本塁打0打点 0盗塁 .000
4位・中川颯投手
2試合0勝0敗0セーブ 4回2奪三振 0.00
6位・阿部翔太投手
6試合0勝1敗0セーブ 6.2回8奪三振 5.40

昨年の日本一ソフトバンクはルーキーのオープン戦出場はなし。その他のパ・リーグ5球団は全てルーキーがオープン出場している。

ロッテの鈴木昭は2試合に先発して防御率2.00と好投し、開幕ローテ入りを掴んだ。また、小川龍は12球団トップの5盗塁をマーク。西武のブランドンは2本塁打とパンチ力を発揮し、開幕1軍入りをアピールした。

楽天の早川は3試合で防御率5.68とプロの洗礼を浴びることになったが、開幕ローテ入りを掴んでいる。この経験を生かし、シーズンでの活躍に期待したい。日本ハムの伊藤も開幕ローテ入りが決まっており、パ・リーグでは3人の新人投手が開幕ローテ入りする。

広島は栗林がクローザーを務め、森浦と大道も勝ちパターン入りの可能性

続いてセ・リーグだ。

・巨人
1位・平内龍太投手
2試合1勝1敗0セーブ 6回6奪三振 6.00
5位・秋広優人内野手
10試合25打数5安打0本塁打1打点 0盗塁 .200

・阪神
1位・佐藤輝明内野手
12試合43打数13安打6本塁打9打点 0盗塁 .302
2位・伊藤将司投手
1試合0勝0敗0セーブ 3回4奪三振 3.00
6位・中野拓夢内野手
12試合14打数4安打0本塁打1打点 2盗塁 .286
8位・石井大智投手
5試合0勝0敗0セーブ 4.1回4奪三振 4.15

・中日
6位・三好大倫外野手
8試合13打数0安打0本塁打0打点 1盗塁 .000

・DeNA
1位・入江大生投手
2試合0勝1敗0セーブ 9回7奪三振 4.00
2位・牧秀悟内野手
9試合33打数9安打0本塁打3打点 0盗塁 .273
5位・池谷蒼大投手
4試合0勝0敗0敗 5回6奪三振 1.80

・広島
1位・栗林良吏投手
4試合0勝0敗1セーブ 4回7奪三振 0.00
2位・森浦大輔投手
4試合0勝0敗0セーブ 4.1回5奪三振 0.00
3位・大道温貴投手
3試合0勝0敗1セーブ 3回2奪三振 3.00
6位・矢野雅哉内野手
11試合15打数2安打0本塁打0打点 0盗塁 .133

・ヤクルト
1位・木澤尚文投手
1試合0勝1敗0セーブ 3回2奪三振 6.00
2位・山野太一投手
1試合0勝1敗0セーブ 3回2奪三振 3.00
4位・元山飛優内野手
12試合22打数2安打0本塁打1打点 0盗塁 .091
5位・並木秀尊外野手
8試合5打数0安打0本塁打1打点 0盗塁 .000

まずはなんといっても阪神だろう。佐藤輝の活躍は前述の通り。この佐藤輝に加えて、8位の石井がリリーフで5試合に登板して開幕1軍入りをアピール。中野も途中出場が多い中で打率.286を残していた。

この阪神以上に新人が大きな役割を果たしそうなのが広島。栗林、森浦、大道の上位3投手が揃って開幕1軍入りしそう。栗林は守護神の座を任されることになり、大道、森浦も勝ちパターンを担う可能性が。この新人トリオがV奪還の鍵を握りそうだ。

巨人では平内が2試合に登板も、開幕ローテ入りは微妙な状況。キャンプから大きな注目を集めた秋広は打率.200とオープン戦ではプロの厳しさを味わうことに。DeNAは入江が開幕ローテ入りを濃厚にし、牧もまずまずの打率.273を残した。ヤクルトも木澤、山野をはじめ4人がオープン戦に出場していた。(Full-Count編集部)

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