【春場所】貴景勝は〝悪癖〟見せずに6勝目も「覚えていない」

貴景勝(左)は辛抱強く御嶽海を押し出した

大相撲春場所9日目(22日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(24=常盤山)は小結御嶽海(28=出羽海)を押し出しで下して6勝目。カド番脱出まであと2勝とした。

先場所は綱取りがかかる初日に対戦したが、立ち合いから押し切れず、相手の圧力に屈した。その黒星が尾を引き、初日から4連敗。左足首の負傷で10日目から休場の憂き目に遭った。

そんな因縁の相手に対し、この日は鋭い立ち合いから粘り強い押し相撲を展開。相手がなかなか下がらない時に時折見せる引き技もなく、そのまま押し出した。

取組後は、内容を問われても「覚えていない」。その中でも「自分のいい感覚でやれた」と得意の突き押しには手応えを感じていた。「一日一日、一生懸命やりきるだけ。明日も集中してやります」とだけ話して、取材を切り上げた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社