K-POPの世界的なヒットに貢献!韓国のYouTube事情とは?

韓国でYouTubeはどのような存在?

早くからYouTubeを活用していた韓国。現在の世界的なK-POP人気においてもYouTubeは大きな役割を果たし、YouTubeが誕生した初期の頃からいち早くMVなどの関連動画を公開することで、グローバルにファンを獲得してきました。

ほかにも、モッパン、ASMRなど、YouTubeを通じて広まった韓国発コンテンツは多く、YouTubeは韓国カルチャーを世界に伝える窓口となっています。
もちろん国内でも影響力は大きく、YouTubeの動画をきっかけに流行が生まれることもしばしば。個人が配信する動画もプロが作ったようなクオリティの高いものに人気が集まる傾向にあり、YouTubeは「1人メディア」「個人放送」などとも呼ばれます。

一方で、テレビ局も積極的にYouTube向けの動画を制作し、ウェブドラマやウェブ芸能(ウェブバラエティ)と呼ばれるテレビ以外のプラットフォームで配信されるドラマやバラエティ番組もジャンルとして確立しています。

韓国では、どんなジャンルの動画が人気?

最も勢いを感じるのはウェブバラエティです。なかでも、アイドルグループZE:Aのファン・グァンヒが大企業のトップと値引き交渉をする【Nego King】(DALLA STUDIO) 、韓国の3大放送局SBSのプロデューサー・ジェジェがMCを務めるトークバラエティ【文明特急】の影響力は絶大で、各コンテンツからさまざまなトレンドが生まれています。

「[文明特急 EP.151]TWICE完全体でレジェンドを撮っていきました 信じてくれませんか?」より

個人のクリエイターによる動画は、日本でもよく知られるモッパン(食べている動画)、美容といったジャンルに加え、2018年頃からVLOGが急成長しています。

VLOG(Video blogの略)は何気ない日常を映像にまとめたコンテンツのことで、韓国では特に、美しい映像で穏やかな日常を綴ったショートフィルムのような動画が人気です。夫、息子と暮らす主婦の心温まる日々を記録した【haegreendal(ヘグリンダル)】は2018年のチャンネル設立以来、わずか2年で登録者100万人を突破する人気ぶり。

また、ひとり暮らしをするフリーランスクリエイターの日常をおさめた【sueddu(シュットゥ)】はミニマルでスタイリッシュな映像が人気です。「ヘグリンタル haegreendal」と同様、韓国だけでなく日本やアメリカなど海外のファンも多く、各国語に翻訳された字幕つきで配信されています。

そのほかにも、【놀새나라(ノルセナラ)TV】をはじめとする“脱北YouTuber”と呼ばれる北朝鮮から韓国へ渡ってきた脱北者によるチャンネル、【장삐쭈(チャンッピッチュ)】など個人のクリエイターが制作するヨンサントゥーン(映像+カートゥーンからなる造語)を配信するアニメ専門チャンネルなどなど、挙げ始めたらきりがないほど多様なジャンルの動画が人気を集めています。

Text:omo!(オモ)

Edited:岡崎暢子(韓日翻訳、フリー編集者)

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