ストリップ劇場で働く”踊り子”たちの生活風景を記録「Odoriko」 仏ドキュメンタリー映画祭で二冠

日本のストリップ劇場で過ごす踊り子たちの生活風景を記録したドキュメンタリー映画「Odoriko(英題)」(奥谷洋一郎監督)が、フランスの国際ドキュメンタリー映画祭「シネマ・デュ・レエル」で、グランプリに次ぐ「スキャム国際賞」と、フランス文化省が授与する「文化無形遺産賞」をダブル受賞した。

「Odoriko」は、ストリップ劇場で働く踊り子たちを記録した作品。ストリップ劇場は、昭和の最盛期には全国に300館あったと言われるが、娯楽産業の多様化によって現在は約20館ほどが営業を続けている。本作は2013年から2017年までの4年間に、全国各地のストリップ劇場の取材を続けた奥谷洋一郎監督が、踊り子や劇場関係者撮影。2020年に完成させた。日本での公開は未定。

「シネマ・デュ・レエル」(Cinéma du Réel)は、1978年より開催されている、フランス公共情報図書館主催のドキュメンタリー映画祭。コロナ禍の影響で、本年はオンライン上映のみで開催された。

奥谷洋一郎監督は、「ドキュメンタリー映画『Odoriko(英題)』の受賞に際して、日本のストリップ劇場でこれまで”踊り子”としてお仕事をされてきた女性たち、また私が実際にストリップ劇場でお会いしたすべての方々と喜びを分かちあいたいと思います。”みなさんが繋いでこられた日本のストリップティーズを、世界の人たちは応援していますよ”と彼女たちに伝えたいです。私は、これまで市井の人たち、この社会で同時代を生きる私の隣人たちを撮影してきましたが、これからもそのような名もなき人たちの営みを映画に描いていきたいです」とコメントしている。

© 合同会社シングルライン