俳優デビューの流れ星☆ちゅうえいが不仲説を否定「熟年夫婦みたいなやつ…」

不仲説についても語った流れ星☆ちゅうえい

お笑いコンビ「流れ星☆」のちゅうえい(42)が、4月7日に初日を迎える舞台「ラン・フォー・ユア・ワイフ」(東京・オルタナティブシアターほか)で、本格的な俳優デビューを飾る。ちゅうえいといえば、予測不能な一発ギャグを繰り出す〝ギャグマシン〟の異名を持つが、舞台は「アドリブ厳禁」。芸人としては大ピンチだが、どう立ち向かうのか? さらに〝コンビ不仲説〟についても聞いてみた。

舞台はレイ・クーニーによるシチュエーションコメディーで、1980年代のロンドンが舞台。ちゅうえいは、近所に住むゲイ役を演じる。

ちゅうえいといえば、数百の一発ギャグを持つ突拍子もないキャラで知られる。当然〝アドリブ前提〟の舞台かと思いきや、「一番最初に台本の読み合わせをしたとき、演出の方の第一声が『この舞台はアドリブ厳禁なんで』だった」と苦笑。台本の表紙にも真っ先に「アドリブ厳禁」と手書きし、胸に刻んだ。

しかも、与えられたのはゲイ役。お笑いのような過剰なデフォルメは求められず、しぐさや声など細かな役作りを模索する日々だ。

「お笑いだと恥ずかしくないのに、舞台だとすべてが恥ずかしい(苦笑)。どれだけ演じれば、目立つのか、ふざけてるのか境界線が分からないくて…」

もしかして初舞台を後悔? 「お話をいただいたときに最初に浮かんだのは、うれしい気持ち」とか。2019年に結婚し2歳の娘を持つが、妻や義理の両親、自身の兄弟からも以前から「俳優さんみたいな雰囲気ある」「やってみたら?」と勧められてきた。

「『そんな恐れ多いよ~』と言ってたんですけどね」と言いつつ「ちょい役でドラマに出たことはあるんですけど、今回であれ、見つかっちゃうのかな~と。ダイヤの原石が!」と真顔で語った。

これまでも何度かドラマなどのオファーがあったが、お笑いコンビという立場上、ピンでスケジュールを確保できず断ってきたという。ただコロナ禍で4日しか仕事がない月があるほど、仕事が激減。仕事の幅を広げていこうと決意した矢先、初舞台のオファーが舞い降りた。

本人よりも気合十分なのが妻だ。一発ギャグには「面白いと思ったことないから」と冷たい態度だったが、今回は台本を持ってきて「読み合わせするよ!」と家でも叱咤激励。「お笑いでは、俺がギャグをやっても無反応なのに…」とどこか悲しげな表情を見せた。

また「流れ星☆」と言えば〝不仲説〟が有名。昨年放送されたバラエティー番組で不仲説が取り上げられ、お互い不満が爆発。副業に精を出し、実業家の一面も持つ相方・TAKIUEとの解散説が報じられたほどだ。

本音を聞くと、「東スポさん、こええ…。でも大丈夫ですよ!」と回答。さらに「今回の俳優挑戦も解散後を見据えて?」と聞くと、「俺は相方のような覚悟で俳優はまだできてない(苦笑)。同級生コンビですし熟年夫婦みたいなやつ。ちょっとしたことでもイライラするというか…俺らはお笑い界で一番、おぼん・こぼん師匠の気持ちが分かると思います」と、不仲が話題の大先輩コンビを例に挙げた。

最後に舞台で一発ギャグをやるか聞くと、「カーテンコールで『ギャグを禁止されてました…悲しい』みたいなギャグをしようかな。アドリブが唯一、許されるのはそこしかない。どこかでやっぱり芸人だと思わせないといけないですから。でも、怒られるかも…怖いです」と話していた。

☆ちゅうえい=1978年7月29日生まれ。岐阜県出身。2000年6月、瀧上伸一郎(現TAKIUE)とお笑いコンビ「流れ星」を結成。豊富な一発ギャグで「ギャグマシン」の異名を持つ。13年のフジテレビ系「THE MANZAI」決勝で披露した〝肘神様〟ネタでブレーク。14年には、東京スポーツ映画大賞と同時開催の「ビートたけしのエンターテインメント賞」日本芸能大賞を受賞。今月19日に「流れ星☆」(ながれぼし)に改名した。

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