新潟県上越市の村山秀幸市長が11月の上越市長選不出馬を正式表明、後継指名せず

新潟県上越市の村山秀幸市長

新潟県上越市の村山秀幸市長は23日、上越市役所で記者会見を開き、今年11月の任期満了に伴う上越市長選に立候補しないことを正式に表明した。村山市長は後継者の指名はしないとした上で、「次の市長は市民と対話できる人がふさわしい」と語った。

村山市長は「昭和46年に大学を卒業して50年の区切りとしたい。昨年11月と今年1月に入院したが、体調不良が不出馬の要因ではない。時代が大きく変化している中で、市長としての舵取りを次の担い手に託したい」と話した。

また、「残りの時間を10年とするならば、頑張れるのは3、4年。その時間をどうやって過ごすか、3、4年をどうやって自分らしく生きるかが大事だ」と不出馬の理由を語った。

市政運営においては、市の貯金にあたる財政調整基金を積み立て脆弱だった財政基盤を安定化させたほか、第3セクターや土地開発公社の見直しなどを行ったが、「第3セクターは進まなかった」と話した。

災害についても触れ、「平成16年の上越地域振興局時代に中越地震があり、私自身大きな経験になった。平成19年に中越沖地震、平成23年に東日本大震災があった。今冬の大雪も批判はあったが、出来る限りの対応ができた」と話した。

村山市長は「あと8か月しっかりとやり、ぶれずに全うしたい。市長としていい時間を過ごさせてもらった。見た景色は素晴らしい景色だった」と締めくくった。

村山市長は上越市出身で国学院大学卒。昭和46年新潟県庁に入庁。上越地域振興局長を経て、平成19年に上越市副市長に就任した。平成21年に上越市の政財界からの支援を受け、上越市長に初当選。現在、3期目の最終年。

次期上越市長選をめぐっては、元上越市議の中川幹太氏が前回選挙に続き立候補を表明しているほか、佐渡市の行政書士、後藤浩昌氏も立候補を表明した。また、元上越市長で現在上越市議の宮越馨氏の動向も注目されている。

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