【春場所】「冷静に相撲が取れた」元大関・高安 貴景勝撃破で後続に2差!悲願初Vへ前進

貴景勝(右)に激しい突っ張りを浴びせる高安

大相撲春場所10日目(23日、東京・両国国技館)、小結高安(31=田子ノ浦)が大関貴景勝(24=常盤山)を撃破して9勝目。優勝争いでも単独1敗を堅守し、後続に2差をつけて独走態勢に入った。

元大関が大関に力と勢いの差を見せつけた。立ち合いから激しい突っ張りの応酬。その後は頭をつけ合う膠着状態が続いたが、高安は相手が先に動くのをじっと待ち続けた。貴景勝がしびれを切らせて蹴返しにきたところで左四つに組み止めると、最後は鮮やかに上手投げ。約2分30秒に及ぶ熱戦を制した。

取組後は「圧力がある相手。押し負けないように地に足をつけて相撲を取ろうと思った。(長い相撲も)体力には自信があったし、冷静に相撲が取れた」と胸を張った。

この日の白星で大関復帰への起点となる三役での2桁10勝に王手をかけるとともに、悲願の初優勝にも大きく前進。「とりあえず2桁を目指して。千秋楽まで集中して、明日の一番に備えたい」と気持ちを引き締めた。

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