昨季の沢村賞左腕が最終調整で格の違いを見せつけた。中日の大野雄大投手(32)が23日のウエスタン・リーグ広島戦(ナゴヤ)で先発し、5回を2安打無失点で4奪三振と圧巻の投球を披露。開幕2カード目で本拠地開幕となる30日の巨人戦(バンテリン)に向けて準備万端となった。
テンポ良く、わずか51球で二軍の鯉打線を料理した。投げ終えた大野雄は「バランス良く投げるということをテーマに掲げて、しっかり投げられた。相手も甘い球をどんどん振っていこうというのを感じたし、その結果、差し込めていたので、変化球でゴロを打たせるパターンで球数を少なくできた。一軍の試合でも球数が少ないに越したことはないので良かった」とニヤリ。
昨季の新人王・森下との投げ合いを制した左腕は「すごく良い投手」と持ち上げながらも「いつまで火曜日でお互い回るか分からないが、投げ合う日もあるだろうし、そのときは勝てるように頑張ります」と気合十分だ。
沖縄春季キャンプではスロー調整で状態が心配されながら「開幕までは時間もあったし、その期間で自分の中で合わせられる感覚はあった」と、ここまで順調であることを強調する。
その上で「やることはできました。あとは体調をしっかりと良い状態に持っていって、開幕しても変に変えることなくというか、できることは決まっているので、この感覚を継続していければいいかな」。今年も竜のエースがチームを力強くけん引するつもりだ。