「アイドルアナ王国」復権へ フジテレビの “原石発掘” プランは成功するか

「第1回学生アナウンス大賞」のグランプリに輝いた檜垣すみれさん

「第1回学生アナウンス大賞」が23日、東京・港区のフジテレビで行われ、関西外国語大学2年の檜垣すみれさん(20)がグランプリを獲得した。

同賞は全国の大学生、大学院生を対象に、アナウンサーを目指すきっかけを与えることを目的に今年からスタート。1000人以上の応募があった中、この日は書類審査やグループ面接、さらにカメラテストを経て、ファイナルリスト10人が1分間スピーチを行った。

それぞれが特色のあるスピーチをする中、檜垣さんは「有田みかん大使2019」を務めた経歴などを明るく披露。グランプリという結果に「まさかここまでこられるとは…」と感極まった様子で喜びを語った。

檜垣さんは、フジテレビ朝の情報番組「めざましテレビ」の学生リポーターに就任する。

いまや女子アナはアナウンサーの枠を超えて、〝アイドルアナ〟としてもてはやされる時代だが、そのきっかけを作ったのはフジテレビだ。中井美穂、河野景子、八木亜希子、高島彩、内田恭子、生野陽子、加藤綾子など、次々とアイドルアナを誕生させた。

しかし近年、フジテレビの女子アナは不作が続いている。2004年から10年まで7年連続して視聴率3冠王だったころは、次々にアイドルアナを輩出したが、今や営業面と視聴率の低迷に比例して、大物を育て切れていないのが実情だ。

「今回の『学生アナウンス大賞』はフジテレビの危機感の表れでしょう。今でも女子アナは女子大生の憧れの職業だが、今までの採用の仕方では他局に人材を奪われてしまう。実際、近年はTBSやテレビ朝日の女子アナが注目される機会が増えている。そこで積極的に原石を掘り起こしにいったのでは」(他局の民放関係者)

近年は期待の新人女子アナも、かつてのような国民的アイドルアナに成長できずに伸び悩むケースが増えている。「学生アナウンス大賞」創設で〝アイドルアナ王国〟復活か?

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