子どもが劇的に動きだす「わくわくエンジン」とは?

NPOがオンラインで全国イベント

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佐々木央

47NEWS編集部、共同通信編集委員

佐々木央

47NEWS編集部、共同通信編集委員

 本州の北辺・下北半島で育ちました。子どもや若者のこと、生きもの(動物園・水族館)について長く取材してきました。なので、軽視されたり無視されたりしがちな存在、人権のないものへの共感も少しはあります。 

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 わくわくして動きださずにいられない。そんな原動力のようなものが、誰にだってあるはずだ。それを見つけられれば、自分で動きだせる。

 川崎市のNPO法人「キーパーソン21」の代表、朝山あつこさんは、その原動力を「わくわくエンジン」と名付け、子ども一人一人から引き出す活動を続けている。活動は全国に広がり、開発したプログラムを活用する自治体や企業、NPOや学校が増えている。

 3月27日、28日の2日間、「わくわくエンジンEXPO2021」と題して、各地で活躍する子どもたちや伴走する大人たちが、経験や夢を語り合うオンラインイベントを開く。(47NEWS編集部・共同通信編集委員=佐々木央)

 

オンラインイベントで「わくわくエンジン」体験を発表する島根県立江津高校の2年生たち(キーパーソン21提供)

▽なぜ好きなのか、その一歩先に

「わくわくエンジン」はどうやったら見つかるのか。「キーパーソン21」はいくつかのプログラムを作って、それを探すのを手伝う。

 例えば、野球に夢中な子がいれば、大人はつい「野球選手になれば」と言う。しかし、プロになれるのは、ほんの一握りだ。諦めていく過程で、挫折したような気持ちになる。

 キーパーソン21のプログラムを受けた中に、野球に打ち込む中学生3人がいた。野球のどこが好きなのか。もう一歩突っ込んで聞くと、A君は作戦を立てること、B君はチームに自分が役立っていること、C君は素振りや筋トレで日々、成長を感じることと答えた。「わくわくエンジン」は三者三様だった。

 それなら3人とも打ち込む対象は野球に限らない。例えばA君は、何かの計画や企画を立てて、実行していくことをもっと学び、経験すれば楽しい。そして成長していく。

「キーパーソン21」のスタッフと話し合う朝山あつこさん

 小6から不登校だった男子高校生が、プログラムを受けた後、急に登校し始めたこともある。「わくわくエンジンを見つけた子は自分に自信をもって行動が変わる」と朝山さんは言う。

 そうかもしれない。勉強も部活も、1日の生活も、受け身でしぶしぶやらされることから、「わくわくエンジン」をみがくための時間に変わるのだから。

 ▽動きだして変わっていく

 今回の「EXPO」に参加し、自らの「わくわくエンジン」体験を語る子どもたちは、新潟市、滋賀県草津市、鳥取県大山町、島根県江津市、愛媛県上島町、沖縄県浦添市の計20人。

 27日正午からトップバッターで登場するのは、島根県立江津高校2年の女子生徒7人だ。江津市は2018年から「わくわくエンジン」の発見を公教育に取り入れている。7人は高1のとき、自分たちの「わくわくエンジン」を見つけて動きだし、地域づくりに取り組んできた。

 この1年で、自分たちのわくわくすることそのものも変化していった過程を紹介する。

キーパーソン21のスタッフや支援者ら(キーパーソン21提供)

 子どもたちの発表の他に、ロケット開発に取り組む技術者、植松努さんの講演や子どもたちを応援する大人たちのリレートークもある。

 参加無料で申し込みは下記のサイトから。

http://keyperson21.org/expo/expo-lp/