“美とおいしさ”を兼ね備えた「府中味噌」

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府中味噌ってどんな味噌?

広島県を代表する特産品である「府中味噌」は、上品な甘口テイスト、きめ細やかで美しい色みが特長だ。味噌汁やぬた、味噌漬け、煮込み料理、スイーツの隠し味にと汎用性の高い調味料で、普段使いの味噌に加えて常備したい味噌の一つといえる。原料の質がダイレクトに製品に影響するため、原料の選別には最大の注意を払い、色みをきれいに保つために配慮がされている。大豆の約2倍米を使用し、塩分は一般的な味噌の半分程度。そのため長期保存には不向きだが、冷凍庫で保存すればおいしさは長持ちする(凍らないため出してすぐ使える)。一口に「府中味噌」といっても、地元では白味噌のほか赤味噌、中味噌(白味噌と赤味噌の中間くらいの色・味わい)などさまざまな味噌が生産されている。全国的に見て、味噌の消費量は多いほうではないが、料理や季節によって味噌の種類や配合を変えるなどの文化が根付いている。

府中味噌ヒストリー

広島県府中市は、豊かな自然に恵まれ、古くから醸造が盛んな地であった。はだか麦が多く生産されていたこともあり、昔は自家醸造の麦味噌が多くつくられていたが、現在は米味噌が主流だ。中でも府中の「白味噌」は、名だたる味噌の一つとして全国的に知られているが、江戸時代中期、府中の豪商であった大戸久三郎が商流を確立させたことを契機に広まったとされる。当時、府中は交通の要所であり、諸大名の出入りが多く、白味噌は土産品として活用され全国各地に回った。府中の白味噌は、他にはない味わいだと当時の上流階級の人々に好評を博した。古い記録には、奈良で開かれた博覧会で、最高賞を獲得したと記されている。以来、家庭用ほか、高級料亭でも重宝され現在に至る。

テーマは伝統と革新 府中味噌の老舗「浅野味噌」

浅野味噌府中市府中町830 TEL/0847-41-2032

明治37年創業の「浅野味噌」は、国産原料にこだわった天然醸造の味噌をベースに、フリーズドライ味噌汁やおかず味噌、味噌スイーツなど、多彩な商品を販売している。同社の味噌は、じっくりと時間をかけた天然醸造を根底とし、生産量は限られても手間暇をかける伝統的な製法を受け継いでいる。味噌だけでも白味噌、赤味噌、赤だしなどさまざまなラインナップを取り揃えている。

「中みそ」 400g

味噌汁用としての一番人気は、米麹の甘みと大豆の旨味が調和した「中味噌」で、一般的な信州味噌等に比べて塩分がやや低くまろやかな味わいだ。魚介や野菜、豆腐など、さまざまな食材と相性がよく、味噌汁以外にも、お酒やみりんを加えて、肉や魚、おにぎりに塗って焼くだけでも絶品だ。

「フリーズドライみそ汁10食」豆腐・ほうれん草・なめこ・なす・野菜各2食※初めての方限定(お試し価格)

伝統の味をもっと手軽に味わってほしいと、約30年前に販売を開始したフリーズドライ味噌汁は、今では年間73万食を売り上げる看板商品だ。今年大幅にリニューアルし、味噌の種類や配合を変えたり、具材を増量し食べ応え感を増したり、さまざまな工夫を凝らしている。

四代目として会社を切り盛りする浅野利夫さんは、「昔ながらの味噌製造を基本としつつ、現代のニーズを見極め、お客様に“納得と満足”をお届けするのがモットーです。夢は、府中から日本一の味噌を発信すること」と語る。

直営店「鷹屋」には、同社が手がける味噌や関連商品がずらりと並び、桶で仕立てたライトなども見応え抜群だ。

直営店「鷹屋」府中市中須町1119-3 TEL/0847-45-6606

店頭に行ったらゆず味噌のソースがかかった「ゆずみそ~すソフトクリーム」は必食だ。

ゆずみそ~すソフトクリーム

現在、新商品の開発を担当する浅野裕子さんは、「もっと手軽に味噌料理を楽しんでもらうために、時短&個食のラインナップほか、お酒に合う商品も充実させていこうと考えています。新商品のクリームチーズの味噌漬けや国産牛すじ煮込み、さばの味噌煮など、すぐに食べられる便利な商品も好評です。皆さまに愛される会社を目指し、今後も商品開発を進めてまいります」と語る。