京都で宿泊施設「鈴」、「Rinn」を展開 (株)レアルが民事再生

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 (株)レアル(TSR企業コード:642366837、法人番号:3130001050706、京都市下京区綾小路通烏丸西入童侍者町159-1、設立2013(平成25)年2月、資本金3300万円、児玉舟社長)は3月25日、京都地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は野村祥子弁護士ほか3名(堂島法律事務所、大阪市中央区北浜2-3-9、電話06-6201-4456)。監督委員には三野岳彦弁護士(京都総合法律事務所、京都市中京区河原町二条南西角、電話075-256-2560)が選任された。
 負債総額は約18億2800万円。

 設立当初は、京都市内の空き家問題を解消しつつ町家の資産を生かすため、町家を購入してリフォームし、物件価値を高めて居住用として販売。その後、京都での観光客が急増したことで、2015年には町家を改修しゲストハウスに生まれ変わらせる事業に進出した。
 京都らしさを生かした町家を改装したゲストハウスタイプの「鈴」と、ホテルタイプの「Rinn」の2ブランドを展開。不動産(町家・土地)を購入、建物を改装・新築した上でオーナーに対して販売し、その宿泊施設を一括借上げ、もしくは部分運営を受託していた。

 京都市内を中心にゲストハウス・ホテルの新設が進み、78カ所の施設を運営するまでに拡大し、2015年1月期に2億6418万円だった売上高は、2019年9月期(決算期変更)には50億9187万円を計上するまでに成長。しかし、インバウンドの利用が中心だったため、「新型コロナウイルス」感染拡大により2020年2月以降は利用者が激減した。
 4月に発令された緊急事態宣言以降は、大半の施設を休業し、雇用調整助成金などを活用。2020年9月期はコロナ禍以前に契約していたゲストハウス・ホテルの新築物件もあって売上高は39億3947万円を計上したものの、減収に伴って人件費負担を吸収できず7億1682万円の赤字となり、債務超過に転落した。

 その後は施設を保有するオーナーに対し地代の支払を停止するなどしていたが、約8割の施設休業を余儀なくされるなか、政府が東京五輪に海外からの観客を呼ばない方針を決定。インバウンド利用を想定していた当社にとって当面は需要が回復せず、資金繰りも限界に達することが見込まれるため、今回の措置となった。
 今後は新たなスポンサーを選定し、再建を図っていく予定である。