【日韓戦】大勝貢献の主将・DF吉田麻也に慢心なし「韓国にも意地がある」

前半、DF山根の先制ゴールを喜ぶDF吉田(上)

重圧に打ち勝った。日本代表の主将を務めるDF吉田麻也(32=サンプドリア)が25日の韓国戦(日産ス)にフル出場。今回の代表選手で唯一10年前に行われたフルメンバーでの日韓戦を知る男がチームを引っ張り、3―0の勝利に大きく貢献した。

当初は新型コロナウイルス感染症対策の関係で、日韓戦には出られない予定だった。しかし、日本サッカー協会などの協力もあり、22日にチャーター機で緊急帰国。「(検査のために)22日までに(日本に)入らないといけない中、23時半ぐらいに羽田空港に着いた。通常の便は飛んでいなかったので、空港の職員の皆さんに待機していただいて、僕のために残って働いてくださった」と感謝の言葉を口にした。

コロナ禍の中でも、多くの人の支えがあったからこそ出場できた一戦。さらに、日韓戦は毎回特別な緊張感に包まれることから「代表戦は普段と違うプレッシャーもあるし、キャプテンマークの重圧もあった。それにプラスして、日韓戦のプレッシャーは大きかった。ここで結果を出せなかったら男じゃないというプレッシャーがあった」という。

とはいえ、終わってみれば10年前の親善試合と同じスコアで大勝。「試合が終わってこんなにホッとするのは久しぶり」と笑みを浮かべたが、カタールW杯アジア最終予選でも対戦する可能性があるだけに「韓国にも意地があると思う。(ケガで代表から外れた)FW孫興民(ソン・フンミン=28、トットナム)が来たら全く違うチームになると思う」ときっぱり。頼れる主将に最後まで慢心は見られなかった。

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